70歳以上の自動車保険のおすすめの選び方|60代からの保険料と見直し

保険証券と更新案内を見比べる手元、70歳以上の自動車保険の選び方を解説する記事のアイキャッチ

当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

更新の案内を開いたら、去年より保険料が上がっていた。事故はしていないのに、どうして?

60代・70代になると、そんな疑問を持つ方が増えますよね。

結論から言うと、70歳以上の自動車保険のおすすめは「どこの会社か」より「今の自分の使い方に補償が合っているか」で決まります。年齢で保険料が変わる仕組みを知ったうえで、運転する人の範囲や車両保険を見直すと、ムダが見つかることが多いんです。

確かめる順番は、まず保険証券で年齢の条件・運転者の範囲・車両保険を見る、次に家族の運転の状況を確かめる、最後に同じ補償で見積もりを取って比べる、です。

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目次

高齢者の自動車保険は、年齢でどう変わる?

先に結論

業界の目安になる料率(参考純率)では、記名被保険者の年齢で保険料の区分が分かれていて、60歳以上は5歳刻みです。実際の保険料の区分は保険会社によって違います。

『同じように運転しているのに、年齢だけで保険料が変わるの?』と思いますよね。

損害保険料率算出機構の資料によると、参考純率では「26歳以上補償」の契約で記名被保険者が個人の場合、記名被保険者の年齢でさらに8つに区分されています。

記名被保険者の年齢の区分(参考純率)
30歳未満
30歳以上40歳未満
40歳以上50歳未満
50歳以上60歳未満
60歳以上65歳未満
65歳以上70歳未満
70歳以上75歳未満
75歳以上

この区分の間の保険料の差(較差)は、対人賠償の場合で約1.44倍とされています。

60歳以上の5歳刻みは、2024年6月に届け出た改定で細かくなりました。それまでは「60歳以上70歳未満」と「70歳以上」の2つでした。

補足

参考純率は、保険会社が使う義務のない参考の値です。年齢の区分をどう分けるか、どれくらい差をつけるかは、保険会社と商品ごとに違います。

事故の件数は年齢でどう違う?

年齢で保険料が変わる理由の1つは、年齢ごとに事故の起きやすさが違うためです。

同じ資料には、警察庁の資料をもとにした、免許を持っている人10万人あたりの交通事故の件数(2024年中)が載っています。

年齢層免許保有者10万人あたりの事故件数(2024年中)
19歳以下984件
20〜29歳469件
30〜39歳296件
40〜49歳273件
50〜59歳290件
60〜64歳292件
65〜69歳290件
70〜74歳330件
75歳以上391件

60代は40代・50代とあまり変わらず、70代から件数が増えていく形です。

『70歳を過ぎると上がりやすいのは、こういうことか』と思った方もいるかもしれませんね。

60代・70代で保険料が上がる時、先に見直したいこと

先に結論

年齢の区分は自分では変えられません。変えられるのは、運転する人の範囲・年齢の条件・車両保険・特約の4つです。ここを今の暮らしに合わせると、補償を削りすぎずに見直せます。

ここが大事なところです。60代・70代で家族の形が変わると、契約の中身が今の暮らしとずれていることがよくあります。

例えば、子どもが独立して家を出たのに、運転する人の範囲が「家族」のまま、年齢の条件が若い子ども向けのまま、ということも。

保険証券で確かめたい4つのこと
  • 運転する人の範囲(本人・配偶者・家族・限定なし)
  • 年齢の条件(いちばん若い運転者に合わせて決める)
  • 車両保険の金額と免責金額
  • 付いている特約と、家族の契約との重なり
60代・70代で自動車保険を見直す時に確かめる4つの項目の図解

運転する人の範囲を今の家族に合わせる

参考純率では、運転者の範囲は「限定なし」と「本人・配偶者限定」の2つに分かれていて、差は対人賠償の場合で約1.04倍とされています。家族限定などそのほかの区分は、保険会社の商品によります。

夫婦2人だけで運転しているなら、本人・配偶者限定にできるか確かめてみてください。

ただし、帰省した子どもや孫が運転する可能性があるなら、範囲を狭めると補償の外になります。

「お盆に息子が帰ってきたら、運転を代わってもらうこともあるんです」

「それなら、その日だけ息子さんに1日保険に入ってもらう方法もありますよ」

こんなふうに、たまにしか運転しない家族は別の方法でカバーできることもあります。くわしくは自分の車に1日自動車保険は使える?で紹介しています。

年齢の条件は「いちばん若い運転者」で決める

日本損害保険協会によると、年齢の条件は、運転する人のうち最も若い人の年齢で決めます。

子どもが家を出て運転しなくなったのに、21歳以上補償のままになっていないか見てみましょう。同居の親族以外が運転する場合は、年齢の条件にかかわらず補償の対象になるのが一般的です。

年齢の条件の選び方は年齢条件とはで紹介しています。

仕事を辞めて通勤に使わなくなったら

60代は、定年などで車の使い方が大きく変わる時期でもありますよね。

日本損害保険協会によると、使用目的は契約のあとに変わったら知らせる「通知事項」に入っています。毎日の通勤に使っていた車を、買い物や趣味だけに使うようになったなら、使用目的が今の使い方に合っているか確かめてみてください。

使用目的で保険料にどれくらい差をつけるかは、保険会社と商品で違います。保険会社に今の使い方を伝えて、区分と保険料を聞いてみましょう。

「春に退職して、今は週に2〜3回、近所の買い物に使うくらいです」

「それでしたら、使用目的の区分を見直せるか確かめてみますね」

運転の仕方で保険料が変わる保険もある

金融庁の資料では、走った距離や安全運転の度合いに応じた保険料を設定している損害保険会社もあると紹介されています。ドライブレコーダーやスマートフォンのアプリで、運転の様子を集める仕組みです。

また、2026年6月に届け出た参考純率では、急な加速・急な減速の頻度で3つに分ける区分が新しく設けられました。ただし、各社がこの区分を使うか、いつから使うかは保険会社が決めます。

運転に自信がある方や、あまり乗らない方は、こうした保険も選択肢に入れて見積もってみてください。割引の率や条件は保険会社ごとに違います。

特約の重なりを確かめる

日本損害保険協会のガイドラインでは、同居の家族がそれぞれ入っている自動車保険に弁護士費用特約が付いている例を「補償の重複」として挙げています。

家族で車を2台持っている場合などは、同じ特約が重なっていないか確かめてみてください。特約の見分け方は自動車保険の特約一覧で紹介しています。

車両保険は、車の値打ちとのつり合いで考える

先に結論

長く乗っている車は、車両保険の保険料が車の値打ちにつり合わなくなることがあります。外すかどうかは、修理費を自分で払えるかと合わせて考えましょう。

『長年乗ってきた車だけど、車両保険は今も必要?』と迷う方は多いはずです。

日本損害保険協会によると、車両保険の保険金は協定保険価額(契約の時の市場販売価格に相当する額)が上限です。車が古くなって値打ちが下がると、もらえる額の上限も下がります。

車の状態車両保険を考える時の目安
買ってまだ数年、ローンが残っている修理費や全損に備えて残す人が多い
長く乗っていて、車の値打ちが下がっている保険料と受け取れる額のつり合いを比べる
修理費を貯金で払える外すか、免責金額を上げることも考える
修理費を払うと家計が苦しい補償の範囲を絞って残すことも考える

この表は考え方の目安です。外すかどうかは、車の値打ちと保険料、修理費を払えるかで判断してみてください。

くわしくは車両保険を外すタイミングで紹介しています。

新しい車ほど付く割引もある

車を買い替える予定がある方は、割引も知っておくとよいですよ。

参考純率には、発売後約3年以内の型式で衝突被害軽減ブレーキが付いている車の割引(9%)や、初めて登録してからの期間が短い車の割引(新車割引)があります。

ただし、これは参考純率の話です。実際の割引の有無や率は保険会社と商品で違うので、見積もりで確かめてみてください。

60代・70代の自動車保険ランキングの見方

先に結論

自動車保険の安いランキングやおすすめランキングは、条件をそろえた例の順位です。60代・70代は年齢の区分や家族の状況で保険料が大きく変わるので、自分の条件で見積もって比べるのが確実です。

『自動車保険は結局どこがいいの?60代向けの答えが知りたい』という声はよく聞きます。

ただ、60代の自動車保険の安いランキングを見ても、そのまま自分に当てはまるとは限りません。ランキングの保険料は、年齢・等級・車・補償・地域などの条件をそろえた例だからです。

この記事では特定の保険会社や商品は勧めていません。代わりに、ランキングを見る時に確かめたいことをまとめました。

ランキングを見る時に確かめたいこと
  • どんな年齢・等級・車の条件で比べているか
  • 対人・対物・人身傷害・車両の補償がそろっているか
  • 運転する人の範囲と年齢の条件が自分と同じか
  • 事故の時の連絡のしかた(電話・窓口・代理店)が自分に合うか

安い60代・70代の保険を探す時の順番

自動車保険の安い60代・安い70代の保険を探すなら、先に補償をそろえてから保険料を比べる順番がおすすめです。

自分に合う保険を探す手順
  1. 今の保険証券で補償の中身と等級を書き出す
  2. 運転する人の範囲・年齢の条件・車両保険を今の暮らしに合わせる
  3. その条件で、ネット型と代理店型の両方から見積もりを取る
  4. 保険料だけでなく、事故の時の連絡のしかたや相談のしやすさも比べる
  5. 満期日に間に合うように乗り換えるか継続するかを決める

ネット型と代理店型、どちらが合う?

ネット型(ダイレクト型)は自分で画面から申し込む形、代理店型は担当者と相談しながら決める形です。日本損害保険協会の説明は「募集の形の違い」までで、どちらが安いと決まっているわけではありません。

事故の時や更新の時に、相談できる人がいると安心という方もいますよね。保険料と相談のしやすさの両方で選んでみてください。違いはネット型自動車保険とはで紹介しています。

運転を続けるか、車を手放すかの考え方

先に結論

運転の機会が減ってきたら、保険の見直しと一緒に「この車をどうするか」も考えてみる時期です。乗り続ける・家族に引き継ぐ・手放すの3つで比べると整理しやすいです。

参考純率の年齢の区分と、さきほどの事故件数を並べてみると、70代から状況が変わってくるのが分かります。そこで、年齢の区分ごとに考えたいことをまとめてみました。

年齢の区分事故件数(2024年中)の傾向考えたいこと
60歳以上65歳未満50代とほぼ同じ家族の運転の範囲を今の暮らしに合わせる
65歳以上70歳未満60代前半とほぼ同じ車両保険と車の値打ちのつり合いを見る
70歳以上75歳未満60代より多くなる運転する頻度と、車を持ち続ける理由を考える
75歳以上さらに多くなる乗り続けるか、手放すかを家族と話す

区分が変わる年の更新では、保険料が変わっていないか案内を見てみてください。実際の保険料の動きは保険会社と契約によって違います。

『家族から運転を心配されている』という方もいるかもしれませんね。

買い物や通院など、車がないと困る場面がどれくらいあるかを書き出してみると、家族とも話しやすいですよ。

乗り続ける
  • 今の暮らしの移動を変えずに済む
  • 補償を見直して保険料を整えられる
  • 運転する頻度に合わせた補償を選ぶ
手放す
  • 保険料・税金・車検などの負担がなくなる
  • 移動手段を別に考える必要がある
  • 保険は解約か中断証明書を選ぶ

家族に車を引き継ぐ時は

子どもに車を譲る、子どもの車として保険を引き継ぐ、という方法を考える方もいます。

記名被保険者を配偶者や同居の親族に変えて等級を引き継げるかは、公的な資料では確かめられず、保険会社によって扱いが違います。保険会社に確かめてみてください。

子どもを保険に入れる時の考え方は親の自動車保険に子どもを入れるには?で紹介しています。

高齢者の自動車保険で知恵袋によくある相談

先に結論

知恵袋では「親が75歳を超えて保険料が高い、どうすれば?」「高齢者より若い人のほうが事故は多いのでは?」「高齢者の保険料が上がるのは納得できない」といった相談が多く読まれています。

ここでは、高齢者の自動車保険について多く読まれている相談を要約して紹介します。

「親が75歳を超えて、年間の保険料が高い。どうすれば?」

75歳を超えた親の自動車保険が高く、何か下げる方法はないか、という相談です。

年齢の区分は変えられないので、まず運転する人の範囲・年齢の条件・車両保険・特約を確かめてみてください。親が一人で乗っているのに家族全員が運転できる設定になっている、ということもあります。

そのうえで、同じ補償で見積もりを取って比べると、続けるか乗り換えるかを決めやすくなります。

「若い人のほうが事故は多いのでは?」

高齢者の事故がよく話題になるが、実際は若い人のほうが事故率は高いのでは、という相談です。

先ほどの表のとおり、免許を持っている人10万人あたりの事故件数は、19歳以下が最も多く、20代がそれに続きます。一方で、70〜74歳・75歳以上は、30代〜60代より多くなっています。

「高齢者の保険料が上がるのは、どう思う?」

高齢者の自動車保険が値上げされることについて、意見を聞きたいという相談です。

保険料の上がり方には、年齢の区分だけでなく、業界全体の参考純率の改定も関わります。参考純率の改定は「保険料が何%上がる」という意味ではなく、各社が改定するか、いつ・どれくらいかは保険会社が決めます。

「ネットの自動車保険ランキング70歳代版は当てになる?」

70代向けのランキングを見て保険を選んでもいいのか、という相談です。

ランキングは、決まった条件の例の順位です。自分の年齢・等級・車・補償で見積もった結果のほうが、ずっと当てになりますよ。

今の車を手放すなら

先に結論

車を手放す時は、売り方と保険の手続きを一緒に決めます。保険は、解約・中断証明書・車両入替のどれにするかを先に決めておきましょう。

運転の機会が減って『そろそろ手放そうかな』と考え始めたら、まず保険の手続きを整理しておくと慌てずに済みます。

手放したあと保険の手続き
小さい車などに乗り換える車両入替
しばらく車を持たないが、また乗るかもしれない解約と中断証明書
もう車を持たない解約

中断証明書は、一般的に解約日から13か月以内(または5年以内など)に手続きが必要とされています。国民生活センターの資料では、一般的に最長10年間、7等級以上の等級を次の契約に引き継げると紹介されていますが、条件は保険会社によって違います。

車両保険の保険料が車の値段につり合わなくなったのをきっかけに、乗り換えを考える人もいます。事故や水没で車が大きく壊れた時は、修理するか手放すかを比べることになります。

売り方は、下取りだけでなく買取店に売る方法もあります。複数の店の査定額を比べると、今の車の相場が分かりますよ。

古い車や走行距離の多い車でも値段がつくことがあります。名義変更の手続きは店が代わりに進めることが多いですが、店ごとに違うので確かめてみてください。

車を手放す時に下取りと買取の査定を比べて保険の手続きを選ぶ手順の図解
よくある失敗

車を売ったあと、任意保険の解約を忘れてしまう。車がなくなっても、任意保険は自分で解約の手続きをしないと終わりません。

売った時の保険の選び方は車を売ったら自動車保険はどうする?、古い車の考え方は古い車の自動車保険で紹介しています。

保険証券と車の書類を見比べながら家族で車のこれからを考える手元の写真

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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よくある質問

70歳以上の自動車保険のおすすめはどこですか?

この記事では特定の保険会社は勧めていません。運転する人の範囲・年齢の条件・車両保険を今の暮らしに合わせてから、同じ補償で見積もりを取って比べるのがおすすめです。

70歳になると自動車保険は上がりますか?

参考純率では記名被保険者の年齢で区分があり、60歳以上は5歳刻みです。実際に上がるかどうか・どれくらいかは保険会社と契約によって違います。

高齢になって保険料を抑えるには、何を見直せばいいですか?

運転する人の範囲、年齢の条件、車両保険の金額と免責金額、特約の重なりの4つです。年齢の区分そのものは変えられません。

車を手放したら等級はどうなりますか?

中断証明書を取っておけば、一定の期間内に次の契約へ等級を引き継げる場合があります。条件は保険会社によって違うので、解約の前に確かめましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 参考純率では記名被保険者の年齢で区分があり、60歳以上は5歳刻み
  • 免許保有者あたりの事故件数は70代から増えていく
  • 運転する人の範囲・年齢の条件・車両保険・特約を今の暮らしに合わせる
  • ランキングより、自分の条件で見積もって比べる
  • 手放すなら買取店の査定も比べ、保険は解約・中断・入替のどれにするか決める
自動車保険ナビ

自動車保険ナビ 編集部

自動車保険(任意保険)の補償と特約、等級の仕組み、保険料の決まり方、見積もりと乗り換え、事故の時の流れ、車を買い替える・売る・手放す時の保険の扱いまで、公的機関や業界団体の公開情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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