車を売却したら自動車保険はどうする?解約・中断・入替の選び方

車の鍵を手渡す手元と保険の書類で、車を売った時の自動車保険の選び方を表したアイキャッチ

当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

車を売ることが決まって、ひと安心。でも『自動車保険って、売ったらどうすればいいの?解約でいいの?』と、手続きの前で立ち止まった方も多いはずです。

結論から言うと、車を売却した時の自動車保険は「車両入替」「中断」「解約」の3つから選びます。どれを選ぶかは、次の車があるかどうかと、その時期で決まります。

この記事では、車を手放した時の保険の選び方と等級の残し方、売る日と解約日の合わせ方まで、順番に見ていきます。

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目次

車を売ったら、自動車保険は「入替・中断・解約」から選ぶ

先に結論

車を売っても、自動車保険は自動では終わりません。次の車がすぐあるなら車両入替、しばらく車を持たないなら中断証明書を取って解約、もう車を持たないなら解約、が基本の考え方です。等級を残したいなら、解約だけで済ませないことが大切です。

『車を売ったんだから、保険は解約するだけでいいよね』と思いますよね。

もちろん解約で済む人もいます。ただ、次にまた車を持つ可能性があるなら、解約の前に知っておきたい選び方があるんです。

選び方どんな時に等級
車両入替次の車をすぐ買う・買い替える今の等級のまま次の車へ
中断(中断証明書を取って解約)しばらく車を持たないが、また乗るかもしれない条件を満たせば次の契約で引き継げる
解約もう車を持つ予定がない引き継げないのが基本

日本損害保険協会の説明でも、車を売却・譲渡して入れ替える車がある時は車両入替、入れ替える車がない時は中断特則で一定期間等級を引き継げるとされています。条件を満たさなければ、解約して新しく契約することになります。

車を売った時の自動車保険の選び方を車両入替・中断・解約の3つで比べた図解

まず確かめる順番

車を売る時の保険の確認の順番
  1. 保険証券で、等級・満期日・払い方を見る
  2. 次の車があるか、いつごろになりそうかを考える
  3. 車を買取店や販売店に引き渡す日を決める
  4. 保険会社に、入替・中断・解約のどれにするかと手続きの日を相談する
  5. 引き渡しの後、自賠責の手続きや名義変更が済んだかを確かめる

次の車の有無と時期で選ぶ|入替・中断・解約の分岐表

『自分はどれを選べばいいの?』と迷った時は、次の車の予定から考えると決めやすくなります。

次の車の予定おすすめの選び方気をつけたいこと
売る日と同じころに次の車が来る車両入替入替の日と時刻を、納車に合わせる
次の車は数か月先に決まっている中断、または保険会社に入替の扱いを相談間の期間に勝手に解約しない
次の車の予定は未定だが、また乗るかも中断証明書を取って解約中断の手続きの期限を確かめる
当面は家族の車を借りて乗る中断証明書を取って解約しつつ、借りる車の補償を確かめる家族の車の保険の運転者の範囲
もう車を持つ予定がない解約返金の有無と、自賠責の手続き
次の車の有無と時期によって、自動車保険を入替・中断・解約のどれにするかを分けた分岐図

次の車が同じころに来る時は車両入替

車を売るのと同じころに新しい車が来るなら、車両入替がいちばんシンプルです。

車両入替には、新しい車の所有者が今の車の所有者や記名被保険者・その配偶者・同居の親族であること、用途車種が同じであることなどの条件があります。くわしくは車を買い替えたら自動車保険は?車両入替の手続きと等級で紹介しています。

次の車まで間が空く時

『今の車を先に売って、次の車は少し後』ということもありますよね。

間が空く時に、今の契約をどう扱えるかは保険会社・契約によって違います。間が長くなるなら中断証明書を取る方法もあるので、売る前に「次の車は○月ごろの予定です」と保険会社に伝えて相談してみてください。

よくある失敗
  • 売った勢いで解約だけしてしまい、中断証明書を取り忘れる
  • 次の車まで少しの間だからと、何もせず放っておいて保険料を払い続ける
  • 次の車の納車日に入替や新しい契約が間に合わず、補償のない日ができる

家族の車を借りて乗る時

『自分の車は売るけど、しばらくは家族の車を借りて乗る』という方もいますよね。

この場合は、自分の契約を中断にしたうえで、借りる車の保険で自分が補償されるかを確かめておきます。家族の車の保険で運転者の範囲や年齢条件が限られていると、自分が運転した時に補償されないことがあります。

家族の車を借りる前のチェック
  • 家族の車の保険の運転者の範囲に、自分が入っているか
  • 年齢条件が、自分の年齢に合っているか
  • 範囲を広げる時は、家族から保険会社に連絡してもらう

運転者の範囲や年齢条件を変える時は、保険会社への連絡が必要です。連絡しないと変更前の条件が使われ、保険金が支払われない場合があります。

転勤や海外での暮らし、リースの返却で手放す時

車を手放す理由は、売却だけではありませんよね。

日本損害保険協会の説明では、中断特則は車の廃車・譲渡だけでなく、リース車の返還や契約者の海外渡航などで契約を中断する時にも使える仕組みです。転勤で海外に行く、リースの期間が終わって車を返す、という時も、中断証明書を取れるか保険会社に聞いてみてください。

車を手放すと保険の等級はどうなる?

車を売る時にいちばん気になるのが、等級ですよね。長く無事故で上げてきた等級なら、なおさらです。

ここが大事なところです

車を売却して解約するだけだと、等級は次の契約に引き継げないのが基本です。また車に乗る可能性があるなら、中断証明書で等級を残せるか、解約の前に保険会社に確かめておきましょう。

中断証明書で等級を残す

日本損害保険協会の説明では、車の廃車・譲渡や契約者の海外渡航などでやむを得ず契約を中断する時、一定の条件を満たせば、中断後の新しい契約に中断前の等級を引き継げます。これが中断特則で、その証明に使うのが中断証明書です。

項目一般的な説明
手続きの期限一般的に解約日から13か月以内(または5年以内など)
必要な書類の例中断証明書発行依頼書、保険証券、譲渡や廃車が分かる資料
引き継げる期間・等級国民生活センターの資料では、一般的に最長10年・7等級以上

条件や書類は保険会社によって違います。車を売った時は、売ったことが分かる書類として何を出せばいいかも聞いておくと安心です。

中断証明書の手順は車を売る・手放す時の中断証明書|等級を残す手順と期限で紹介しています。

事故で下がった等級は、手放しても消えない

『事故で等級が下がったから、車を売って解約したらリセットされる?』と考える方もいるかもしれません。

ただ、保険会社や共済の間には、1〜5等級などの低い等級や、事故の有無を引き継ぐための情報交換の制度があります。車を手放して時間をあけても、下がった等級がなかったことになるわけではないんです。

手放す時の等級次の契約での考え方
20等級など高い等級中断証明書を取れば、条件を満たした場合に引き継げる
事故で下がった等級情報交換の制度で、下がった等級が引き継がれる
7等級未満の低い等級中断証明書の条件に当てはまらないことがある(保険会社による)

家族に等級を引き継げる?

『自分は車を手放すけど、等級を家族に引き継げないかな』という声もよく聞きます。

記名被保険者を配偶者や同居の親族に変えて等級を引き継げるかどうかは、公的な機関では確かめられておらず、保険会社によって扱いが違います。考えている時は、手放す前に保険会社に聞いてみてください。

車を売る日と、任意保険の解約日の合わせ方

保険の手続きでつまずきやすいのが、日付の合わせ方です。

解約日は「もう運転しない日」以降に

車を買取店や販売店まで自分で運転して持っていくなら、その日まで補償が必要です。先に解約日を決めてしまうと、最後の運転が補償のない状態になってしまいます。

「土曜日に、自分で運転してお店に持っていきます」
「では、解約日はその日以降にしておきましょう。中断証明書はどうされますか」

こんなふうに、引き渡しの方法と日付を伝えて相談するのがおすすめです。

解約日を決める前のチェック
  • 車を最後に運転するのはいつか
  • 店が取りに来るのか、自分で持っていくのか
  • 中断証明書を取るなら、解約と同時に申し込めるか
  • 分割払いなら、残りの保険料の扱いはどうなるか

保険の満期と車を売る時期が近い時

『保険の満期がもうすぐで、その前に車を売る。次の車は数か月後』というように、満期と売却の時期が重なることもありますよね。

この場合に考えたいのは、満期で更新するのか、満期の前に解約して中断証明書を取るのか、満期で終わらせて中断証明書を取るのか、という点です。どれが選べるか、中断証明書の手続きの期限がいつからいつまでかは、保険会社によって違います。

気をつけたいこと

満期の日から一定の期間を過ぎても何もしないと、等級を引き継げない新しい契約扱いになってしまいます。満期が近い時ほど、車を売る前に保険会社へ連絡しておきましょう。

引き渡した後の事故は、自分の保険では補償されない

車を店や知り合いに引き渡した後は、その車はもう自分の車ではありません。

日本損害保険協会によると、保険期間の途中で車を他人に譲っても、保険契約の権利や義務は自動では移りません。書面で知らせて保険会社が承認すれば移せますが、手続きをしないと譲った後の事故に保険金は出ないとされています。

個人の知り合いに譲る時は特に、引き渡しの日から相手の保険が始まっているかを確かめておくと安心です。

任意保険を解約した時の返金

任意保険を途中で解約すると、残りの期間に応じて保険料が戻るのが基本です。

ただ、日本損害保険協会によると、保険会社の経費に充てる部分が差し引かれる場合があり、残りの期間の分がすべて戻るとは限りません。いくら戻るかは、解約の前に保険会社に聞いてみてください。

自賠責保険は車と一緒に動く

自賠責保険は、任意保険とは別に考えます。

国土交通省の案内では、車を売却・譲渡する時は、自賠責の契約者変更(権利の譲渡)の手続きが必要で、保険会社の窓口で行います。自賠責を解約できるのは、抹消登録などの決められた場合だけです。

『売った車の自賠責の残りは返ってくるの?』と気になる方もいますよね。車を売る時の自賠責の残りの期間の扱いは、店との契約の中身で変わるので、契約の前に確かめておきましょう。

自動車税のこと

名義変更(移転登録)では、自動車税の月割の還付はありません。月割で戻るのは、普通車を抹消登録(廃車)した時です。買取店に売る時は、まだ来ていない期間の自動車税に当たる分が買取金額に含まれることがほとんどだと、日本自動車購入協会は説明しています。契約の時に確かめてみてください。

名義変更が済んだかを確かめる

車を売った後は、名義変更が済んだかも確かめておきたいところです。

自動車税は毎年4月1日時点の車検証の所有者に1年分かかるので、名義変更が3月31日までに終わらないと、売った側に納税通知が届くことがあります。名義変更が済んだことは、車検証のコピーなどで確かめられます。

今の車を手放すなら|下取り・買取の選び方

ここからは、車をどこに売るかの話です。保険の手続きと合わせて、売り方も一度見直してみませんか。

一般的な売り方は、販売店の下取り、買取店への売却、個人での売却の3つです。

買取店に売る
  • 次の車の購入とは別の契約になる
  • 店によって査定額が違うので、比べると相場が分かる
  • 名義変更を店が代わりに進めることが多い(店ごとに違う)
下取りに出す
  • 次の車の代金の一部を今の車で払う形になる
  • 購入をやめると下取りも一緒に取りやめになる
  • 購入と同じ窓口で済むので手間は少ない

下取りの金額だけで決めず、買取店の査定額も見ておくと、今の車の相場が分かって判断しやすくなります。複数の店の査定額を比べてみると、相場の見当がつきやすくなりますよ。

年式の古い車や走行距離の多い車でも、値段がつくことがあります。ただ、査定額は車の状態や店によって違うので、決めつけずに比べてみてください。

売る前に知っておきたいこと
  • 冠水歴・事故歴・修復歴・メーター交換歴は正しく伝える(隠すと後から減額や契約解除を求められるおそれがある)
  • 査定額で契約した後に、見落としを理由とした減額を求められても応じる必要はないとされている
  • ローンが残っている車は、完済しないと売却・名義変更ができない(店が残りを精算する流れもある)
  • 車の売却は、特定商取引法のクーリング・オフの対象外(国民生活センター)

個人で売る方法は、名義変更がされない、代金や税金が払われないといったトラブルのおそれもあります。

車両保険の保険料が車の値段につり合わなくなったことをきっかけに、手放すことを考える人もいます。古い車を乗り続けるか迷っている方は、古い車の自動車保険|保険料と乗り続けるか手放すかの考え方も参考にしてみてください。

よくある相談:車の売却と任意保険の解約の声

ネットの相談サイトに寄せられている、車の売却と自動車保険の声から、よく見られるものを要約して紹介します。

相談1 車を売ってしばらく乗らない。中断証明書を取りたい

車を売却してしばらく乗らないので、中断証明書を取ろうと保険会社に必要な書類を聞いた、という相談です。

中断証明書の手続きには、保険証券のほか、車を売ったことが分かる資料が必要になるのが一般的です。何がその資料に当たるかは保険会社によって違います。

「車を売ったことが分かる書類って、何を出せばいいですか」
「店から受け取る書類のうち、こちらのどれかがあれば大丈夫です」

こんなやり取りで、店から受け取るべき書類がはっきりします。

回答のポイント

車を売る前に、保険会社に「売った時は何を出せばいいですか」と聞いておくと、店から受け取る書類を取り忘れずに済みます。

相談2 車を売った後も、解約しなければ保険に入り続けられる?

車を売却した後も、解約しなければ自動車保険に入り続けることはできるのか、という相談です。

自動車保険は、車を売っても自動では終わりません。ただ、売った車はもう自分の車ではないので、その車の保険を続ける意味はほとんどありません。

次の車があれば入替、なければ中断か解約と、どれにするかを決めて保険会社に連絡しましょう。

相談3 1等級下がった後に手放して解約したら、1年後にリセットされる?

1等級下がる事故をした後、車を手放して保険を解約した。1年後にまた保険に入る時、下がった等級はリセットされるのか、という相談です。

保険会社や共済の間には、下がった等級や事故の有無を引き継ぐための情報交換の制度があります。時間をあけても、下がった等級がなかったことになるわけではないと考えておきましょう。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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ポイントは「今の車をどう手放すか」です。

多くの人は、新しい車を買うお店でそのまま下取りに出します。でもこれは、損をしやすい典型的なパターンなんです。

販売店も商売なので、下取りはできるだけ安く引き取りたいのが本音です。

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  • まず、控えめな下取り額を提示される
  • 「がんばって、ここまで上げました!」と金額が上がる

金額が上がると、サービスしてもらったように感じますよね。

ただ、最初の金額には上げる余地が残してあることも多く、上がった後の金額でも、まだ本当の価値より安いことがあります。

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よくある質問

車を売ったら、自動車保険は自動で解約されますか?

自動では解約されません。次の車があれば車両入替、しばらく持たないなら中断証明書を取って解約、もう持たないなら解約と、自分で選んで保険会社に連絡する必要があります。

車を手放すと、保険の等級はどうなりますか?

解約するだけだと、次の契約に等級は引き継げないのが基本です。中断証明書を取れば、条件を満たした場合に次の契約で等級を引き継げます。条件は保険会社によって違います。

車を売却したら、任意保険の解約はいつすればいいですか?

車を最後に運転する日以降にするのが基本です。店まで自分で運転して持っていくなら、その日まで補償を残しておきましょう。

車を売ったら、自賠責保険も解約しますか?

売却の場合、自賠責は解約ではなく、車と一緒に契約者を変える手続きが必要です。自賠責を解約できるのは抹消登録などの決められた場合だけです。

車を売った後、任意保険の返金はありますか?

途中で解約すると、残りの期間に応じて保険料が戻るのが基本です。ただ、保険会社の経費に充てる部分が差し引かれる場合があるので、金額は保険会社に確かめてみてください。

まとめ

車を売った時の自動車保険は、入替・中断・解約の3つから、次の車の予定に合わせて選びます。

保険証券で等級と満期日を見て、次の車の時期を考え、もう運転しない日を目安に手続きする。また乗るかもしれないなら、解約の前に中断証明書を取れるか確かめておきましょう。

廃車にする時の保険は廃車にする時の自動車保険|解約の時期と保険料の戻りで、自動車保険の全体像は自動車保険とは|任意保険の補償と選び方をやさしく解説で紹介しています。

この記事の要点
  • 車を売っても、自動車保険は自動では終わらない
  • 次の車がすぐなら車両入替、しばらく持たないなら中断、もう持たないなら解約
  • 解約するだけだと等級は引き継げないのが基本。中断証明書で残せるか確かめる
  • 事故で下がった等級は、手放しても情報交換の制度で引き継がれる
  • 解約日はもう運転しない日以降に。自賠責は契約者変更の手続きが必要
  • 売る時は、下取りだけでなく買取店の査定額も比べてみる
自動車保険ナビ

自動車保険ナビ 編集部

自動車保険(任意保険)の補償と特約、等級の仕組み、保険料の決まり方、見積もりと乗り換え、事故の時の流れ、車を買い替える・売る・手放す時の保険の扱いまで、公的機関や業界団体の公開情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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