車両保険が使える場合・使えない場合|故障は対象外?

ボンネットを開けた乗用車と保険証券のイラスト、車両保険が故障に使えるかを解説する記事タイトル

当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

エンジンの調子が悪い、エアコンが効かない。『車両保険に入っているし、修理代が出るかも』と期待して調べている方もいるはずです。

結論から言うと、車両保険は故障には使えません。車両保険は「偶然な事故」で車が壊れた時のための保険なんです。

この記事では、車両保険が使える事故と使えない故障の分かれ目、故障の時に頼れる補償、車両保険の使い方を紹介します。

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目次

車両保険は故障では使えない?先に結論

先に結論

車両保険の対象は、衝突・接触・火災・盗難・台風などの「偶然な事故」による損害です。日本損害保険協会の説明では、故障による損害や、さび・摩滅などの自然な消耗による損害は支払われません。故障の時は、ロードサービスやメーカー・販売店の保証を確かめましょう。

『毎年保険料を払っているのに、故障だと出ないの?』と思いますよね。

車両保険は、思いがけない事故への備えです。部品が古くなって壊れるのは、いつか起きることなので、保険の対象外になっているんです。

損害の原因車両保険
他の車との衝突・接触使える
電柱・塀への衝突などの単独事故一般型なら使える
台風・洪水・高潮・火災・盗難使える(契約のタイプによる)
エンジンやエアコンの故障使えない
さび・摩滅・自然な消耗使えない

自動車保険の故障時の補償として期待できるのは、修理代ではなく、レッカーなどのロードサービスが中心です。

使える事故と、使えない故障・消耗の一覧

車両保険の対象になるかどうかは、「何が原因で壊れたか」で決まります。日本損害保険協会の説明をもとに、よくある場面を一覧にしました。

車両保険が使える事故と、使えない故障・消耗を分けてまとめた図解
場面車両保険の対象か理由
ガードレールにこすってバンパーがへこんだ一般型なら対象衝突による損害
台風で飛んできた物で窓が割れた対象のことが多い物の飛来による損害
走っていたらエンジンが止まった対象外故障による損害
エアコンが効かなくなった対象外故障による損害
ブレーキパッドがすり減った対象外摩滅・自然な消耗
下回りがさびて穴が開いた対象外さび・腐しょく
タイヤだけがパンクした原則対象外タイヤのみの損害
事故でタイヤと車体が一緒に壊れた対象になりうるほかの部分と同時の損害

タイヤだけの損害は、ほかの部分と同時に壊れた場合や、火災・盗難の場合を除いて対象外です。

カーナビなどの付属品はどこまで対象?

車に付けているカーナビやカーステレオなども、事故で壊れた時は付属品として対象になることがあります。

ただし、日本損害保険協会の説明では、車から取り外して車の上に無い部品や、しっかり取り付けていない付属品の損害は支払われません。ガソリンやボディーカバー、洗車用品などは、そもそも付属品として扱われない例です。

もの扱いの例
カーナビ・カーステレオ付属品として扱われる例
タイヤチェーン・消火器付属品として扱われる例
取り外して家に置いていた部品支払われない
ガソリン・ボディーカバー・洗車用品付属品として扱わない例

「故障でも使える」と言われるケースの正体

「車両保険は故障でも使える」と聞いたことがある方もいるかもしれません。

多くの場合、それは故障が原因で事故になり、その事故で車が壊れたケースです。例えば、走っていて不具合が起き、ハンドルを取られて壁にぶつかった、という場合です。

このとき、壁にぶつかって壊れた部分は事故による損害として見られることがあります。ただ、もともとの故障部分の修理代は対象外になるのが一般的です。扱いは事故の状況と約款で変わるので、保険会社に確かめてみてください。

故意や重大な過失も対象外

故意や重大な過失による損害も支払われません。酒気帯びや無免許で、契約者や被保険者などが運転していた時の事故も、車両保険は原則として支払われません。

故障の時に頼れるのはロードサービスと保証

車の故障の時、車両保険の代わりに頼れるものは2つあります。自動車保険のロードサービスと、メーカーや販売店の保証です。

自動車保険のロードサービス(レッカー・バッテリー上がり)

自動車保険には、ロードサービスが付いていることが多いです。名前や内容は保険会社によって違います。

故障で動かなくなった時のレッカーや、バッテリー上がりの対応などを頼めることがあります。レッカーで運んでもらえる距離や、無料になる範囲も保険会社・契約によって違います。

故障したら最初に確かめること
  • 自動車保険の保険証券やアプリで、ロードサービスの連絡先を確かめる
  • レッカーの距離や、無料になる範囲を確かめる
  • 家族の契約にもロードサービスが付いていないか確かめる
  • 新車の保証期間が残っていないか確かめる

国民生活センターは、ネットで検索したロードサービスの業者に頼んで、表示より高い料金を請求されたトラブルを注意喚起しています。困った時は、まず自分の保険会社か代理店に連絡するのが安心です。

事故の時のレッカー費用や宿泊費

一方、事故で車が動かなくなった時は、レッカー費用などの補償が使えることがあります。

日本損害保険協会の説明では、自力で走れなくなった時の臨時の宿泊費や帰宅の費用、車の搬送・引き取りの費用などを補償できる場合があります。車両保険に含まれるのか、特約やサービスなのかは契約によって違います。

自動車保険の故障保証は「修理代」ではない

「自動車保険の故障保証」を探している方もいますよね。

自動車保険で故障の修理代そのものを出す補償は、一般的ではありません。故障の修理代に備えるなら、新車のメーカー保証や、中古車の販売店の保証が頼りになります。

困っていること頼れるもの
故障で動かない自動車保険のロードサービス(レッカー)
バッテリーが上がった自動車保険のロードサービス
故障の修理代メーカー保証・販売店の保証
事故で壊れた修理代車両保険

車両保険の使い方|申請方法と保険金の入金まで

事故で車両保険を使う時の流れも確かめておきましょう。車両保険を使う場合は、修理の前に保険会社へ連絡するのが基本です。

車両保険の申請方法
  1. 事故のあとすぐに、保険会社か代理店に連絡する
  2. 補償の内容と必要な書類の案内を受ける
  3. 修理工場で見積もりを取る
  4. 書類を出し、損害の調査に協力する
  5. 支払われる保険金の説明を受ける
事故で車両保険を使う時の申請から保険金の支払いまでの流れを順番に並べた図解

日本損害保険協会の説明では、保険金の支払いは原則として必要書類がそろった日から30日以内です。自分の口座に入金されるのか、修理工場に支払われるのかなど、受け取り方は保険会社の案内で確かめてみてください。

連絡する時に伝えること

事故の連絡では、あわてて話がまとまらないこともありますよね。次のことをメモしておくと、話がスムーズです。

連絡の前にメモしておくこと
  • 事故の日時と場所
  • どんなふうに壊れたか(ぶつけた物、相手の有無)
  • 車が自分で走れるかどうか
  • 保険証券の番号

例えば、電話ではこんなふうに伝えれば十分です。

「今朝、自宅の駐車場で柱にぶつけて、左のドアがへこみました」
「車両保険を使えるか、使うと等級がどうなるかも教えてください」

使える条件と、使う時に考えたいこと

車両保険を使える条件は、大きく3つです。偶然な事故であること、契約のタイプの補償範囲に入っていること、支払われない場合に当たらないことです。

一般型の条件なら単独事故も対象ですが、エコノミー型では対象外になることがあります。タイプの違いは自損事故・単独事故に車両保険は使える?一般型とエコノミー型で紹介しています。

車両保険で修理すると、多くの場合は翌年の等級が下がります。小さな傷なら、使い道をよく考えて、保険料の増え方と比べてから決めましょう。

よくある相談:車両保険と故障についての疑問

知恵袋などのQ&Aサイトに寄せられた相談を要約して答えますね。

相談1:車両保険で保険金がおりないのはどんな時?

「ただの故障では出ないと聞いたが、ほかにはどんな時か」という相談です。

主なものは、故障、自然な消耗、タイヤだけの損害、故意や重大な過失、地震・噴火・津波による損害です。エコノミー型なら、単独事故やあて逃げも原則対象外になります。

相談2:エアコンやエンジンの修理代は出る?

「エアコンの修理代は車両保険で出るか」「エンジンや足回りの故障で使えるか」という相談です。

故障による損害なので、車両保険の対象外です。事故の衝撃で壊れた場合は扱いが変わることがあるので、壊れた原因を修理工場に確かめておきましょう。

相談3:故障の修理代が高額なら全損扱いになる?

「故障の修理代が高くなったら、全損扱いで車両保険の金額が出るのか」という相談です。

全損の扱いは、事故で車が壊れた時の話です。故障はそもそも対象外なので、修理代が高くても全損として保険金が出ることはありません。

相談4:事故がなくても、申請すれば保険金はもらえる?

「車両保険を払い続けているなら、事故がなくても新しい車を買う時に保険金を申請できるのか」という相談もあります。

車両保険は、事故で損害が出た時に、その損害に応じて保険金が支払われる仕組みです。事故も損害も無いのに、積み立てたお金のように受け取れるものではありません。

『それなら払い損では?』と感じる方もいるかもしれません。大きな事故の時に修理代や買い替えの費用を出してもらうための備え、と考えると分かりやすいですよ。

今の車を手放すなら|故障が続く車は修理か売却かを比べる

故障が続くと、修理代がかさんで『そろそろ手放した方がいいのかな』と考える方もいますよね。

車が古くなると、車両保険で出る保険金の上限も下がります。修理代と保険料、車の値打ちを並べて、修理して乗り続けるか、手放すかを比べてみましょう。

選び方向いている場面
修理して乗る修理代が見通せて、まだ長く乗りたい
下取りに出す次の車を買うお店で手間をかけずに進めたい
買取店に売る故障があっても値段がつくか比べたい
修理か手放すかを決める前に
  • 修理代の見積もりを取る
  • 保証期間が残っていないか確かめる
  • 今の車の査定額を聞いてみる
  • 車両保険の保険金額と保険料を見比べる

故障がある車や古い車でも、値段がつくことがあります。複数の店の査定額を比べると、相場が見えてきますよ。故障や不具合は、査定の時に正直に伝えておきましょう。

車を手放す時は、自動車保険を解約するか、中断証明書を取るか、次の車に車両入替するかも決めておきましょう。くわしくは車を売ったら自動車保険はどうする?解約・中断・入替の選び方で紹介しています。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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ポイントは「今の車をどう手放すか」です。

多くの人は、新しい車を買うお店でそのまま下取りに出します。でもこれは、損をしやすい典型的なパターンなんです。

販売店も商売なので、下取りはできるだけ安く引き取りたいのが本音です。

下取りの商談でよくある流れ
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よくある質問

車両保険は故障に使えますか?

使えません。車両保険は偶然な事故による損害が対象で、故障や自然な消耗による損害は支払われません。故障の時は、ロードサービスやメーカー・販売店の保証を確かめてみてください。

車両保険でレッカー費用は出ますか?

レッカーは、車両保険とは別のロードサービスで対応することが多いです。距離や無料の範囲は保険会社・契約によって違うので、保険証券やアプリで確かめておきましょう。

バッテリー上がりは自動車保険で対応してもらえますか?

ロードサービスで対応している保険会社が多いです。内容は保険会社によって違うので、困った時はまず保険会社か代理店に連絡してみてください。

車両保険の保険金はいつ入金されますか?

原則として、必要書類がそろった日から30日以内に支払われます。調査が必要な場合などは延びることがあります。

まとめ

車両保険は事故のための保険で、故障には使えません。故障の時は、まずロードサービスと保証を確かめるところから始めてみてください。

車両保険の補償の範囲は車両保険とは|補償の範囲と仕組みをわかりやすく、自動車保険の全体像は自動車保険とは|任意保険の補償と選び方をやさしく解説で紹介しています。

この記事の要点
  • 車両保険の対象は偶然な事故で、故障や自然な消耗は対象外
  • タイヤだけの損害も原則対象外
  • 故障の時は、ロードサービス(レッカー・バッテリー上がり)と保証を頼る
  • 車両保険を使う時は、修理の前に保険会社へ連絡する
  • 故障が続く車は、修理・下取り・買取店に売るを比べる
自動車保険ナビ

自動車保険ナビ 編集部

自動車保険(任意保険)の補償と特約、等級の仕組み、保険料の決まり方、見積もりと乗り換え、事故の時の流れ、車を買い替える・売る・手放す時の保険の扱いまで、公的機関や業界団体の公開情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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