自動車保険の個人賠償特約とは|付けるメリットと重複の確かめ方

自転車と乗用車のシルエットに盾のマークを重ね、自動車保険の個人賠償特約を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

更新の案内を見ていて、『個人賠償特約って何?車と関係あるの?』と手が止まった方も多いのではないでしょうか。

結論から言うと、自動車保険の個人賠償特約は、車以外の日常生活の事故で他人にケガをさせたり物を壊したりした時の賠償に備える特約です。確かめる順番は、まず保険証券で今付いているかを見る、次に家族のほかの保険に同じ補償がないかを見る、最後に補償される人の範囲を保険会社に確かめる、です。

この記事では、個人賠償特約の中身と、付けるかどうかの考え方を紹介します。

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入力は約47秒です。売るかどうかを決める前に、今の相場だけ調べておくこともできますよ。

目次

自動車保険の個人賠償特約とは?車以外の事故の賠償に備える特約

先に結論

個人賠償特約とは、日常生活の偶然な事故で他人にケガをさせたり、他人の物を壊したりした時の賠償に備える特約です。記名被保険者や配偶者、同居の親族などが法律上の賠償責任を負った時に、保険金額を限度に支払われます。自動車事故は対象外です。

自動車保険の特約なのに、車の事故には使えない。少し不思議に感じますよね。

実は、個人賠償特約は「車の事故以外」の賠償をカバーするためのものなんです。日本損害保険協会も、自転車による賠償事故などを例に挙げています。

名前は「個人賠償責任特約」「日常生活賠償特約」など、保険会社によって違います。中身も商品ごとに違うので、名前ではなく補償の中身で見ておきましょう。

項目一般的な内容
補償される場面日常生活の偶然な事故で、他人への法律上の賠償責任を負った時
対象外の場面自動車事故、同居の親族への賠償など
補償される人記名被保険者・配偶者・同居の親族など(範囲は商品による)
支払われる額契約した保険金額が限度(金額は保険会社・契約による)

車の事故の賠償は、対人賠償と対物賠償の役目です。相手の物への賠償は対物賠償保険とはで紹介しています。

個人賠償特約が使える場面・使えない場面

先に結論

使えるのは、自転車で人にぶつかった、ベランダから物を落として他人の車を傷つけた、のような日常の事故です。車の事故、わざとの行為、同居の家族への賠償は対象外になります。

『どこまでが日常生活なの?』と迷いますよね。よくある場面を、使える・使えないで分けてみました。

場面個人賠償特約
自転車で歩行者にぶつかり、ケガをさせた対象になりうる
子どもが遊んでいて、よその家の窓ガラスを割った対象になりうる
ベランダの植木鉢が落ちて、下の車を傷つけた対象になりうる
自動車の運転中に相手の車にぶつけた対象外(対人・対物賠償の役目)
同居の家族の物を壊した対象外
わざと他人の物を壊した対象外
借りている物・預かっている物を壊した商品によって扱いが違う
個人賠償特約が使える場面と使えない場面を分けて示した図解

ポイントは、「他人に対して、法律上の賠償責任を負ったかどうか」です。

例えば、自分のスマホを落として割っただけなら、他人への賠償ではないので対象になりません。

反対に、友人から借りたスマホを落として割った場合は「借りている物」になります。この扱いは商品によって違うので、次の注意も見ておいてください。

よくある勘違い

借りている物や、お店の商品を壊した時の扱いは、商品によって違います。「日常生活の事故だから何でも出る」と思い込まず、約款の「支払われない場合」を一度読んでおきましょう。

家族の誰が補償される?ほかの保険との重複も表で確かめる

ここが大事なところです

個人賠償特約は、1つの契約で家族まで補償されることが多い特約です。そのぶん、家族の別の保険にも同じ補償が付いていて、気づかないうちに重なっていることがあります。

「誰が補償されるか」と「どの保険に付いているか」を、家族単位で並べてみましょう。見落としにぐっと気づきやすくなります!

家族の誰が個人賠償特約で補償されるかとほかの保険との重複を確かめる図解

家族の誰が補償されるか

家族補償されるか(一般的な例)
記名被保険者(あなた)補償される
配偶者補償される
同居している子ども・親補償される
別居している未婚の子商品によって違う
別居している結婚した子補償されないのが一般的

範囲は商品によって違います。特に、進学で一人暮らしをしている子どもが入るかどうかは、保険会社に確かめておきたいところです。

個人賠償責任保険が付いていることがある保険

個人賠償責任保険は、自動車保険だけでなく、ほかの保険の特約として付いていることもあります。

確かめたい保険見る場所
自動車保険(家族の車の分も)保険証券の特約欄
火災保険保険証券・更新案内の特約欄
傷害保険・自転車向けの保険契約内容の案内
クレジットカードの付帯サービスカード会社の案内
勤務先の団体保険勤務先の案内

『家に車が2台あって、どちらにも付けていた』という話は、よく聞きます。

重なっていても、実際の損害額より多く受け取れるわけではありません。どちらか一方で足りるなら、外して保険料を見直す余地があります。

ただ、片方を外す前に「補償される人の範囲」と「保険金額」を比べてください。車を手放した時に、そちらに付いていた特約も一緒になくなることがあるからです。

重複を確かめる手順
  • 家族全員の保険証券と更新案内を集める
  • 特約欄に「個人賠償」「日常生活賠償」の文字があるか見る
  • それぞれの補償される人の範囲と保険金額を書き出す
  • 車を手放す予定がある契約に付いていないか見る
  • 残す1つを決めてから、ほかを外すか保険会社に相談する

自動車保険に個人賠償特約を付けるメリットと注意点

先に結論

自動車保険に付けるメリットは、家族まで1つの契約でまとめて備えられることと、更新のたびに見直せることです。注意点は、車を手放して自動車保険を解約すると特約もなくなることです。

自動車保険の個人賠償について、いい点と気をつけたい点を並べてみます。

自動車保険に付けるいい点
  • 家族の分も1つの契約で備えやすい
  • 更新の案内が届くので、毎年見直すきっかけになる
  • 車の保険と一緒に管理できる
気をつけたい点
  • 車を手放して解約すると、特約もなくなる
  • 家族のほかの保険と重なりやすい
  • 補償される人の範囲は商品によって違う

特に気をつけたいのは、車を手放す時です。

『車を売ったら、自転車の事故の備えまで消えていた』ということにならないよう、解約する前に特約の中身を確かめておきましょう。

使った時に等級がどう扱われるかも、公的な資料では一般的な説明が見当たりません。保険会社に確かめておくと安心です。

付けるか迷った時の目安

『結局、うちは付けたほうがいいの?』という方のために、暮らし方ごとの目安を表にしてみました。

暮らし方考え方
家族に自転車で通学・通勤する人がいる備えておきたい場面が多い
小さな子どもがいるよその物を壊す場面に備えやすい
集合住宅に住んでいる下の階への水漏れなどの扱いを確かめておく
火災保険に同じ補償がすでにある重ねて付ける必要は小さい
一人暮らしで自転車にも乗らないほかの保険とあわせて必要か考える

表はあくまで目安です。最後は、家族のほかの保険とあわせて決めてみてください。

事故を起こした時に気をつけたいこと

日常の事故でも、慌ててその場で「全部払います」と約束してしまう方は少なくありません。

自動車保険では、保険会社の承認なく示談や約束をすると、保険金の一部または全部が支払われないことがあると説明されています。個人賠償特約でも、契約によっては同じ扱いになります。

事故が起きた時の動き方
  1. ケガをした人がいれば救護し、必要なら警察にも連絡する
  2. 相手の名前と連絡先、壊れた物と状況をメモし、写真を撮る
  3. その場で金額の約束をせず、保険会社に連絡する
  4. 保険会社の案内に沿って、必要な書類をそろえる

ほかの特約もまとめて見直したい時は、自動車保険の特約一覧も参考にしてみてください。

個人賠償特約についてよくある相談

先に結論

知恵袋では「電車を止めてしまった時にも使える?」「自転車保険にも入るべき?」「賃貸の壁に穴を開けたら?」「お店の商品を割ったら?」という相談がよく読まれています。

ここでは、個人賠償特約について多く読まれている相談を要約して紹介します。

「電車を止めてしまった時の賠償にも使えるって本当?入っておくべき?」

日常生活の事故で、他人に対して法律上の賠償責任を負った場合が対象です。どこまで支払われるかは、事故の状況と契約内容によります。

付けるかどうかは、家族のほかの保険に同じ補償があるかで決めるのが近道です。どこにも付いていないなら、検討する価値は十分ありますよ!

「自動車保険に付けていれば、自転車保険に入らなくていい?」

自転車で他人にケガをさせた時の賠償は、個人賠償特約の代表的な使い道です。

ただ、自転車向けの保険には、自分のケガの補償が付いているものもあります。個人賠償特約は「相手への賠償」だけなので、自分のケガへの備えは別に考えましょう。

お住まいの地域で自転車の保険加入が求められている場合は、何が条件になっているかも確かめておいてください。

「賃貸の部屋の壁に穴を開けたら、個人賠償特約で直せる?」

借りている部屋や物への賠償は、商品によって扱いが違います。対象外にしている契約もあれば、別の特約で補う形のものもあります。

「これって使えますか?」と保険会社に聞く時は、壊した物、壊した理由、持ち主が誰かを伝えると答えがもらいやすくなります。賃貸なら、火災保険の契約内容もあわせて見ておきましょう。

「お店で商品のコップを割ってしまったら、使える?」

お店の商品のように、他人の物を壊して弁償を求められた場面ですね。

他人の物への賠償なので、対象になりうる場面です。ただ、手に取っていた商品を「預かっている物」と見るかどうかなど、扱いは商品によって違います。

「割れちゃったんですが…」とお店の人に伝えたら、その場で金額を約束する前に、保険会社に使えるかを聞いてみてください。レシートや、お店から出た金額のメモも残しておきましょう。

車を手放す時は特約の行き先も決めておく

保険料の負担をきっかけに車を手放すことを考えるなら、下取りだけでなく買取店に売る方法もあります。古い車でも値段がつくことがあるので、先に今の車の相場を知っておくと判断しやすくなります。

手放す時は、自動車保険を解約するか、中断証明書で等級を残すか、次の車に車両入替をするかを決めておきましょう。解約するなら、個人賠償特約の代わりをどこで持つかも一緒に決めておくと安心です。

補足

売ったあとの保険の手続きは、車を売ったら自動車保険はどうする?で紹介しています。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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よくある質問

自動車保険の個人賠償特約とは何ですか?

記名被保険者や家族が、車以外の日常生活の事故で他人にケガをさせたり物を壊したりして賠償責任を負った時に、保険金額を限度に支払われる特約です。自動車事故は対象外です。

個人賠償責任特約は家族も補償されますか?

配偶者や同居の親族などが補償されるのが一般的です。別居の未婚の子が入るかどうかなど、範囲は商品によって違うので保険会社で確かめてください。

個人賠償責任保険は2つ入っていると得ですか?

重なっていても、実際の損害額より多く受け取れるわけではありません。補償される人の範囲と保険金額を比べて、1つにまとめられないか見直してみてください。

自動車保険の個人賠償特約を使うと等級は下がりますか?

個人賠償特約を使った時の等級の扱いは、公的な資料では一般的な説明が見当たりません。使う前に保険会社に確かめてください。

車を売ったら個人賠償特約はどうなりますか?

自動車保険を解約すると、その契約に付いていた個人賠償特約もなくなります。ほかの保険で備えるか、解約の前に決めておきましょう。

まとめ

この記事の要点
  • 個人賠償特約は、車以外の日常生活の事故で他人に負った賠償に備える特約
  • 自動車事故、同居の家族への賠償、わざとの行為は対象外
  • 補償される家族の範囲は商品によって違う
  • 火災保険や家族の別の車の保険と重なっていないか確かめる
  • 車を手放して解約すると特約もなくなるので、代わりを先に決める
自動車保険ナビ

自動車保険ナビ 編集部

自動車保険(任意保険)の補償と特約、等級の仕組み、保険料の決まり方、見積もりと乗り換え、事故の時の流れ、車を買い替える・売る・手放す時の保険の扱いまで、公的機関や業界団体の公開情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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