自動車保険の引継ぎは家族にできる?親子・配偶者・同居の確かめ方

車のキーを手渡す手元と保険証券、自動車保険の引継ぎを家族でする時の確かめ方を解説する記事のアイキャッチ

当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

親が車を降りることになって、『20等級をそのまま自分がもらえたら助かるのに』と考えている方も多いはずです。

結論から言うと、自動車保険の引継ぎを家族の間でできるかどうかは、公的な決まりがあるわけではなく、保険会社の扱いで決まります。そのうえで、契約者・記名被保険者・所有者が誰か、同居しているかが確かめる手がかりになります。

確かめる順番は、まず保険証券で契約者・記名被保険者・所有者の欄を見る、次に家族の関係と同居かどうかを整理する、最後に保険会社に引継ぎができるかを聞く、です。

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目次

自動車保険の引継ぎは家族にできる?先に知っておきたいこと

先に結論

家族の間の等級の引継ぎについて、日本損害保険協会などの公的な資料には条件が書かれていません。できるかどうか、どの家族までかは保険会社ごとの扱いです。この記事では、確かめる時の手がかりと聞き方を紹介します。

『親子なら当然引き継げるんじゃないの?』と思っている方もいるかもしれませんね。

実は、家族に等級を引き継ぐ話はよく聞くものの、公的な資料で決まっているのは別の場面の条件です。例えば、車の買い替えの時の車両入替や、2台目の車の割引の条件には、配偶者や同居の親族という言葉が出てきます。

ただ、記名被保険者を配偶者や同居の親族に変えて等級を引き継げるかは、公的な資料では確かめられません。だからこそ、思い込みで動かず、保険会社に聞くのが一番なんです。

場面公的な資料に家族の範囲が書かれているか
車の買い替え(車両入替)書かれている(所有者の範囲)
2台目の車の割引(セカンドカー)書かれている(記名被保険者・所有者の範囲)
記名被保険者を家族に変えて等級を引き継ぐ書かれていない(保険会社による)
契約者が亡くなった時の引継ぎ書かれていない(保険会社による)
家族の関係ごとに等級の引継ぎで確かめることを整理した関係図の図解

自動車保険の等級は、誰の・何についている?

『等級って、人についているの?車についているの?』という疑問はとても多いですよね。

ノンフリートの等級は、1台ごとの契約について、過去の事故の有無で割引・割増を決める仕組みです。そして保険会社の間では、契約者・被保険者・車の所有者の名前、適用等級、事故の件数などを確かめ合う制度があります。

つまり、等級は1台ごとの契約の記録で、そこには契約者と記名被保険者の両方の名前が書かれています。どちらを軸に引継ぎを考えるかは、保険会社の扱いによると考えておきましょう。

契約者・記名被保険者・所有者の違いと等級

先に結論

契約者は保険料を払って契約を結ぶ人、記名被保険者は保険証券に書かれた補償を受ける中心の人、所有者は車検証に書かれた車の持ち主です。自動車保険の等級と契約者、記名被保険者の関係を考える時は、この3つを分けて見ることが出発点です。

証券を見ると、名前を書く欄がいくつもあって戸惑いますよね。まずは役割を表にしてみます。

立場どんな人か主な権利・義務
契約者保険会社に申し込み、保険料を払う人保険料の支払い、告知、解約、戻る保険料を受け取る
記名被保険者保険証券に書かれた被保険者告知・通知の義務など。補償を受ける中心の人
所有者車検証の所有者欄の人車の持ち主。車両入替の条件にも関わる

日本損害保険協会の説明では、契約者と被保険者は同じ人のことも、別の人のこともあります。契約者・被保険者とも法人でもかまいません。

契約者でない被保険者は、保険金の請求はできますが、契約を解約したり、戻る保険料を受け取ったりする権利は持っていません。

自動車保険の契約者と記名被保険者の等級は別々?

「自動車保険 契約者 記名被保険者 等級」と調べる方は、親が契約者で自分が記名被保険者、のような契約になっていることが多いはずです。

等級は、契約者が違っても1つの契約に1つです。ただ、その等級を別の契約に移す時に、契約者と記名被保険者のどちらを見て判断するかは保険会社によって違います。

記名被保険者の等級はどこで分かる?

記名被保険者の等級は、保険証券や更新の案内に書かれた「その契約の等級」のことです。自分の名前が記名被保険者の欄にあれば、その契約の等級が自分の運転に使われている等級です。確かめ方は自分の等級を確かめる方法で紹介しています。

証券によくある4つの契約の形

家族で車を使っていると、契約者と記名被保険者が別の人になっていることがよくあります。よくある形を4つに分けてみます。

契約の形解約できる人引継ぎを考える時に確かめること
親が契約者・親が記名被保険者親子に記名被保険者を変えられるか
親が契約者・子が記名被保険者親子が契約者になって別の会社に移る時の扱い
子が契約者・子が記名被保険者子親が新しく車を持つ時の割引
子が契約者・親が記名被保険者子親が運転をやめた時の扱い

解約できるのは契約者だけなので、契約者でない家族が勝手に解約することはできません。手続きの時は、誰が契約者なのかを最初に確かめておきましょう。

記名被保険者を変えると保険料も変わる

記名被保険者を家族に変えると、等級の話とは別に、保険料が変わることがあります。

参考純率では、26歳以上補償で記名被保険者が個人の場合、記名被保険者の年齢によって保険料の区分がさらに分かれています。親から子へ記名被保険者を変えれば、この年齢の区分も変わるんです。

また、運転者の年齢条件や運転者の範囲を変える時は、保険会社への連絡が必要です。連絡しないと、変更前の条件が使われて保険金が支払われないことがあります。

家族の範囲を関係図で見る。親から子へ等級を渡す流れ

先に結論

家族の範囲は「本人」「配偶者」「同居の親族」「別居の親族」に分けて考えると整理しやすくなります。公的な資料で範囲がはっきりしているのは、車両入替とセカンドカー割引の場面です。

ここは観点を変えて、家族を関係図のように並べ、どの場面でその家族が出てくるかを見てみます。

家族の関係車両入替の所有者になれるかセカンドカー割引の記名被保険者になれるか等級を引き継げるか
本人(記名被保険者)なれるなれる本人の契約のまま
配偶者なれるなれる保険会社に確認
本人または配偶者と同居の親族なれるなれる保険会社に確認
別居の親族範囲に書かれていない範囲に書かれていない保険会社に確認

車両入替は、入替後の車の所有者が今の車の所有者・記名被保険者またはその配偶者・それらの同居の親族のいずれかで、用途車種が同じ時にできます。

セカンドカー割引は、2台目の記名被保険者が1台目の記名被保険者・その配偶者・どちらかの同居の親族のいずれかで、1台目が一定以上の等級などの条件を満たす時の仕組みです。

等級の引継ぎと、補償される家族の範囲は別の話

ここで見ているのは等級をどう扱うかです。事故の時にどの家族が補償されるかは、運転者の範囲や年齢条件など契約の中身で決まります。別居している子が運転する時の補償は別居の未婚の子は補償される?で紹介しています。

引き継ぐのは高い等級だけとは限らない

家族の等級を引き継ぐと聞くと、高い等級をもらう話を思い浮かべますよね。

ただ、保険会社の間には、1〜5等級や事故有係数適用期間のある契約の情報を確かめ合う制度もあります。親の等級が事故で下がっている時は、引き継ぐことで子の保険料が高くなることもあるんです。

引き継ぐ前に、親の証券で等級と事故有係数適用期間を見ておきましょう。自分で新しく入った場合と、引き継いだ場合の見積もりを並べて比べるのが確実です。

親の等級を子に渡したい時の流れ

親から子へ等級を渡したい時は、次の順番で確かめていくと迷いにくくなります。

親の等級を子に引き継ぎたい時の確認手順
  1. 親の保険証券で、契約者・記名被保険者・所有者・等級を書き出す
  2. 子が親と同居しているか、別居しているかを整理する
  3. 車の名義を誰にするか、親も車に乗り続けるかを決める
  4. 保険会社に、記名被保険者を子に変えて等級を引き継げるかを聞く
  5. 年齢条件や運転者の範囲など、変わる条件を見積もりで確かめる
  6. 親が新しく車を持つなら、2台目の割引の対象になるかも聞く

保険会社への電話では、例えばこんなふうに聞いてみるとスムーズです。

「父が契約者と記名被保険者の車を、同居している私が使うことになりました。記名被保険者を私に変えて、今の等級のまま続けられますか?」

「お父様とは同居されていますか。車の名義も変わりますか」

同居かどうか、車の名義が変わるかはよく聞かれることなので、先に整理しておくと準備しやすいですよ。

『親が新しい車を買うなら、親の分はどうなるの?』と気になりますよね。

例えば、親の20等級を子に引き継いだあと、親が別の車を買う場合を考えてみます。親の新しい車は、等級を渡したあとなので新規の契約になるのが基本です。条件を満たせば2台目の割引の対象になることもあるので、あわせて聞いておきましょう。

よくある失敗

同居していた時に等級を引き継ぎ、その後に引っ越したのに、住所の変更を保険会社に伝えていないケースです。住所の変更は通知義務ではありませんが、遅れずに連絡する必要があります。連絡しないと、大事なお知らせが届かなくなります。

結婚や同居・別居で等級はどうなる?

先に結論

自動車保険の結婚と等級について、公的な資料に特別な決まりはありません。結婚で配偶者という関係ができること、住所や運転する人が変わることを、保険会社に伝えて扱いを確かめます。

『結婚したら、夫婦の等級は1つにまとめたほうがいい?』と迷う方も多いはずです。

結婚すると、それまで他人だった相手が配偶者になります。車両入替やセカンドカー割引の条件に出てくる「配偶者」になるので、これまでできなかった組み合わせが考えられるようになるんです。

変わること保険会社に伝えること確かめること
名字が変わった記名被保険者・契約者の氏名の変更証券の名前の書き換え
住所が変わった住所・通知先の変更書類が届く先
運転する人が増えた運転者の範囲・年齢条件の変更補償される人の範囲
車を1台にまとめる手放す車の保険の扱い等級をどちらに残すか

夫婦で2台持っていて1台にまとめる時

夫婦でそれぞれ車と保険を持っていて、1台にまとめることもありますよね。

この時は、高いほうの等級を残したいと考えるのが自然です。ただ、配偶者の等級を自分の契約に移せるかは保険会社の扱いなので、手放す車の保険を解約する前に聞いておきましょう。しばらく使わない等級は、中断証明書で残せることもあります。

運転する人を本人と配偶者に絞る時

結婚して、車を運転するのが夫婦だけになることもありますよね。

参考純率では、運転者の範囲について「限定なし」と「本人・配偶者限定」の区分があります。家族限定などのほかの区分は、保険会社の商品によります。

運転者の範囲を変える時も、保険会社への連絡が必要です。絞ったあとに範囲の外の家族が運転すると補償されないことがあるので、実際に運転する人を全員思い浮かべてから決めましょう。

同居から別居になった時

実家で親の等級を使っていた子が、就職や結婚で家を出ることもあります。

同居か別居かは、車両入替やセカンドカー割引の条件に関わる言葉です。引き継いだあとに別居になった時の扱いも保険会社によるので、引っ越しが決まったら一度確かめておくと安心です。

保険会社に聞くことリスト
  • 記名被保険者を家族に変えて今の等級を続けられるか
  • 同居・別居のどちらなら引き継げるか
  • 車の名義を変える必要があるか
  • 引き継いだあとに別居になった時の扱い
  • 引き継いだ後の年齢条件と保険料

自動車保険の引継ぎについて知恵袋によくある相談

先に結論

「親の等級をもらったあとに家を出た」「引き継いですぐに別居して結婚する」など、同居が変わるタイミングの相談がとても多く読まれています。

ここでは、知恵袋で多く読まれている相談を要約して紹介しますね。

「親の等級をもらったまま家を出て、10年ほどたってしまった」

実家にいた時に親の等級を引き継ぎ、その後に一人暮らしを始めたまま長い年月がたったという相談です。

まずは、今の契約の住所や名前が今の暮らしと合っているかを見てみてください。住所が古いままなら、遅れずに保険会社に連絡しましょう。別居になったことで契約に何か影響があるかは、保険会社に聞くのが確実です。

「7月に等級を引き継いで、8月から別居して結婚する」

引き継いだ直後に家を出ることが決まっていて、問題がないか心配という相談です。

引き継ぐ時点で同居しているかどうかと、その後の暮らしの変化を、どちらも正直に伝えて相談するのが大事です。結婚で名字や住所が変わるなら、その変更も忘れずに伝えておきましょう。

「契約者が親で記名被保険者が自分。自分で別の会社に入ったら等級は?」

親が契約者、自分が記名被保険者の契約から、自分が契約者になって別の保険会社に移りたいという相談です。

保険会社の間では、契約者と被保険者の両方の名前を確かめ合う制度があります。どちらの立場を見て等級を引き継ぐかは、移る先の保険会社の扱いです。乗り換える前に、今の証券を見せて相談してみてください。

「父が運転しなくなり、父の車に自分が乗ることになった」

親が車を運転しなくなり、子がその車を使うことになったという相談です。

この場合は、車はそのままで、運転する人が変わります。記名被保険者を自分に変えられるか、変えた時に等級がどうなるかを保険会社に聞いてみてください。

あわせて、年齢条件や運転者の範囲も、実際に運転する人に合わせて見直す必要があります。車の名義を変えるかどうかでも手続きが変わるので、車検証の所有者も確かめておきましょう。

今の車を手放すなら、等級をどこに残すかを決めておく

先に結論

家族の中で車を手放す時は、保険を解約するか、中断証明書を取るか、次の車に入れ替えるかを先に決めます。車の値段と保険料のつり合いも、判断の材料になります。

親が運転をやめる、夫婦で1台にまとめるなど、家族の事情で車を手放す場面はよくありますよね。

例えば、親が運転をやめると決めた時は、こんな選び方が考えられます。

家族の状況考えられる選び方確かめること
子がその車に乗り続ける記名被保険者を子に変える等級を続けられるか
子が別の車に買い替える車両入替を使う所有者が入替の範囲に入るか
家族のだれも乗らない車を手放して中断証明書を取る中断の条件と期限
等級が低い解約する低い等級の扱い

この時に一番もったいないのは、高い等級の保険をただ解約してしまうことです。家族に引き継げるか、中断証明書で残せるか、次の車に入れ替えられるかを、解約の前に確かめておきましょう。

手放す前に決めておくこと
  • 等級を家族に引き継げるか保険会社に聞く
  • 次の車がすぐあるなら車両入替を考える
  • しばらく乗らないなら中断証明書を取る
決めずに進めると
  • 高い等級をただ解約してしまう
  • 中断の手続きの期限を過ぎてしまう
  • 補償の切れ目ができてしまう

車両保険の保険料が、車の値段につり合わなくなって乗り換えを考える人もいます。全損や水没の時は、修理するか手放すかを比べることになりますよね。

車を手放す時は、下取りだけでなく、買取店の査定額も見てみてください。複数の店の査定額を比べると相場が分かり、古い車や走行距離の多い車でも値段がつくことがあります。

名義変更の手続きは店が代わりに進めることが多いですが、店ごとに違います。中断証明書の仕組みは中断証明書とはで、手放す時の保険の選び方は車を売ったら自動車保険はどうする?で紹介しています。

家族の車を手放す時に等級の残し方を選ぶ流れの図解

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

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よくある質問

自動車保険の等級は家族に引き継げますか?

家族の間の等級の引継ぎは、公的な資料に条件が書かれておらず、保険会社ごとの扱いです。配偶者や同居の親族かどうかが手がかりになるので、保険会社に確かめてください。

自動車保険の等級は契約者と記名被保険者のどちらについていますか?

等級は1台ごとの契約の記録で、契約者と記名被保険者の両方の名前が書かれています。別の契約に移す時にどちらを見るかは保険会社によって違います。

結婚したら配偶者の等級を使えますか?

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記名被保険者を子どもに変えると保険料は変わりますか?

変わることがあります。参考純率では記名被保険者の年齢でも保険料の区分が分かれているため、年齢が変われば保険料も変わります。

親が亡くなった時、親の等級はどうなりますか?

契約者が亡くなった時の等級の扱いは、公的な資料では確かめられません。まず保険会社に連絡して、手続きと等級の扱いを確認してください。

まとめ

この記事の要点
  • 家族の間の等級の引継ぎは、公的な決まりではなく保険会社の扱い
  • 契約者・記名被保険者・所有者を分けて証券で確かめる
  • 配偶者・同居の親族は車両入替やセカンドカー割引の条件に出てくる
  • 記名被保険者を変えると年齢の区分などで保険料も変わる
  • 結婚や引っ越しの時は、名前・住所・運転する人の変更を伝える
自動車保険ナビ

自動車保険ナビ 編集部

自動車保険(任意保険)の補償と特約、等級の仕組み、保険料の決まり方、見積もりと乗り換え、事故の時の流れ、車を買い替える・売る・手放す時の保険の扱いまで、公的機関や業界団体の公開情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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