自動車保険が高い理由|保険料が決まる5つの要素

乗用車と盾のマーク、更新案内と電卓で、自動車保険が高い理由を紹介する記事のアイキャッチ

当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。

更新の案内を開いて、『え、また上がってる?自動車保険って高すぎない?』とため息をついていませんか。

結論から言うと、自動車保険が高いのには、ちゃんと理由があります。保険料は、等級・年齢条件・車の型式・補償の中身などの組み合わせで決まり、さらに修理費の値上がりも影響しているんです。

確かめる順番は、保険証券で等級と補償を見る、どの要素が高くしているかを表で探す、自分で変えられる要素から見直す、の3つです。この記事では、保険料が決まる5つの要素と見直し方が分かります。

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目次

自動車保険が高いのはなぜ?

先に結論

自動車保険の保険料は、対人・対物・人身傷害・車両などの補償ごとの保険料を合わせたものです。そして補償ごとの保険料は、等級や年齢条件、車の型式などの区分で上下します。

『同じ車に乗っている友だちより、自分のほうが高い』という話もよく聞きますよね。

実は、同じ車でも、等級や年齢条件が違えば保険料は何倍も変わります。損害保険料率算出機構の参考純率では、次のような差があります。

条件参考純率での差の目安
ノンフリート等級(1等級と20等級の無事故)約5.62倍
型式別料率クラス(普通・小型の最大と最小)約4.30倍
年齢条件(全年齢・21歳以上・26歳以上)約3.00倍
型式別料率クラス(軽の最大と最小)約1.73倍
運転者限定(限定なしと本人・配偶者限定)約1.04倍(対人の場合)

参考純率は保険会社が使う義務のない参考の値で、実際の差は保険会社によって違います。

保険料が決まる5つの要素

ここからは、保険料を決める5つの要素を順に見ていきます。

自動車保険の保険料が決まる5つの要素の図解

要素1 等級

等級は、前の年の契約で事故があったかどうかで決まります。初めての契約は6等級で、1年事故がなければ1等級上がります。

一方で、保険金を受け取る事故を起こすと、1件につき3等級下がります。さらに3年間は「事故有」の低い割引率になるので、保険料が高い状態がしばらく続くんです。

等級別の割引率の例

日本損害保険協会が参考純率をもとに載せている例では、6等級は13%割引、20等級の無事故は63%割引です。1等級は108%の割増になっています。実際の割引率は保険会社によって違います。

要素2 年齢条件と運転者の範囲

補償する運転者の年齢の範囲が広いほど、保険料は高くなります。参考純率では、全年齢補償・21歳以上補償・26歳以上補償の3つに分けています。

26歳以上補償の中でも、記名被保険者の年齢でさらに細かく分かれています。2024年の改定で、60歳以上は5歳ごとに分けられるようになりました。

運転者の範囲も同じで、本人・配偶者に限ると、限定なしより保険料は抑えられます。

要素3 車の型式と新しさ

車の型式ごとに「型式別料率クラス」が決まっていて、クラスが高いほど保険料は高くなります。クラスは毎年見直されるので、自分が無事故でも型式のクラスが上がれば保険料が上がることがあるんです。

新しい車には新車割引があり、発売から間もない型式で衝突被害軽減ブレーキが付いていれば、ASV割引の対象にもなります。料率クラスは料率クラスとは|車ごとに自動車保険料が変わる仕組みで紹介しています。

要素4 補償の中身と金額

付けている補償が多いほど、金額が大きいほど、保険料は高くなります。特に車両保険を付けているかどうかで、保険料は大きく変わります。

補償で見るところ
  • 車両保険を付けているか、金額とタイプは今の車に合っているか
  • 免責金額(自己負担)をいくらにしているか
  • 家族の契約と同じ特約が重なっていないか
  • 使っていない特約が付いたままになっていないか

要素5 修理費や物価の上昇

『事故もしていないのに、毎年上がるのはなぜ?』と感じる方も多いですよね。

損害保険料率算出機構は、2026年6月に参考純率を平均14.4%引き上げる届出をしました。2027年1月以降に始まる契約を想定したものです。

引き上げの背景

事故の件数はゆるやかに減っている一方で、対物賠償や車両保険の1件あたりの保険金が上がっていることが理由とされています。物価の上昇、高性能な部品の普及による部品の高額化、工賃の上昇、修理期間が長くなったことによる代車料の増加などが挙げられています。

2024年6月にも、平均5.7%の引き上げの届出がありました。実際に保険料をいつ、どれだけ変えるかは保険会社ごとに決めます。値上げの流れは自動車保険の値上げはいつから?保険料が上がる理由と対策で紹介しています。

保険料を決める要素を自分で確かめる表

ここが、この記事でいちばん伝えたいところです。高い理由は、保険証券と車検証を見れば、ある程度は自分で探せます。

要素どこで確かめる高くなりやすいサイン自分で変えられるか
等級保険証券等級が低い、「事故有」になっている無事故を続けると上がる
年齢条件保険証券若い家族のために範囲を広げたまま家族の状況に合わせて変えられる
運転者の範囲保険証券限定なしのまま乗る人に合わせて変えられる
車の型式車検証・型式別料率クラス検索料率クラスが高い車を替えない限り変えられない
補償の中身保険証券車両保険の金額が高い、特約が多い見直せる
料率の改定更新案内前の年より上がっている変えられない

自分で変えられる要素から見直すのが、無理のない順番です。

保険料を高くしている要素を自分で探す時の見るところをまとめた図解

参考純率の区分に無いものもある

『住んでいる地域や、走る距離でも変わるって聞いたけど?』と思う方もいるでしょう。

損害保険料率算出機構の参考純率の区分には、使用目的・年間走行距離・地域は入っていません。こうした条件で保険料を変えるかどうかは、保険会社の商品の決め方によります。

見積もりの時に使用目的や走行距離を聞かれたら、今の使い方に合っているかを確かめておきましょう。使用目的を変えた時は、保険会社への通知が必要です。

高いと感じた時に見直す順番

保険料を下げたい時、いきなり補償を削るのはおすすめしません。次の順番で見直してみてください。

自動車保険が高い時の見直しの順番
  1. 年齢条件と運転者の範囲が、今の家族に合っているか確かめる
  2. 車両保険の金額・タイプ・免責金額を見直す
  3. 家族の契約と特約が重なっていないか確かめる
  4. 使える割引が付いているか確かめる
  5. 同じ補償の条件で、ほかの見積もりと比べる

例えば、子どもが独立して車に乗らなくなったのに、年齢条件を広げたままの方もいます。家族の状況が変わった時は、保険会社に連絡しましょう。

割引の種類は自動車保険の割引の種類|新車・エコカー・ネット割引など、安くする順番は自動車保険を安くする方法|補償を削る前に見直す順番で紹介しています。

若い家族が運転すると高くなるのはなぜ?

『子どもが免許を取ったら、保険料が一気に上がった』という声もよく聞きますよね。

損害保険料率算出機構の資料(警察庁の資料から作成)では、2024年の免許保有者10万人あたりの交通事故件数は、年齢によって次のように違います。

運転者の年齢免許保有者10万人あたりの事故件数
19歳以下984件
20〜29歳469件
30〜39歳296件
40〜49歳273件

若い年齢ほど事故の件数が多いので、年齢条件を広げると保険料が高くなるんです。若い家族が車に乗らなくなったら、年齢条件を元に戻すことを忘れないようにしましょう。

保険を使うと高くなる、の考え方

保険を使うと等級が下がり、次の年から保険料が上がります。小さな修理なら、保険を使わずに自分で払ったほうが総額は安くなることもあります。

使う前に計算する

保険を使った時の保険料の上がり方は、3年間の合計で考えます。保険会社に「使った場合」と「使わない場合」の保険料を聞いて比べてみてください。

計算の仕方は保険を使う・使わないの計算|等級ダウン後の3年間で比べるで紹介しています。

よくある相談:自動車保険が高いという声

ここでは、知恵袋に寄せられている相談から、よく見られるものを要約して紹介します。

相談1 毎月高い保険料を払っているのに、使うと上がる

毎月高い保険料を払っているのに、車両保険を使うと保険料が上がるので、結局自腹で直してしまうという相談です。

保険は、自分では払いきれない大きな損害に備えるものです。小さな修理まで保険で直すと、等級が下がって保険料が上がるので、使うかどうかは修理代と3年間の保険料の差で決めるのが合理的です。

回答のポイント

小さな修理を自分で払うつもりなら、車両保険の免責金額を上げて保険料を抑える方法もあります。補償の中身を、使い方に合わせて見直してみてください。

相談2 20等級なのに毎年値上がりする

20等級で一度も保険を使っていないのに、更新のたびに保険料が上がるという相談です。

等級は最高でも、料率の改定や型式別料率クラスの見直しで保険料が上がることがあります。

「20等級なのに、どうして上がるんですか」
「修理費の値上がりで料率が見直されたのと、車のクラスが変わったことが考えられます」

更新案内で、何が変わったかを保険会社に聞いてみましょう。

相談3 親の等級を引き継ぐと安くなる?

自動車保険が高いので、親の等級を引き継いで契約するという話を聞いたが、どういうことかという相談です。

家族の間で等級を引き継げる場合がありますが、条件は保険会社によって違います。親子の同居かどうかなども関わるので、保険会社に確かめてみてください。くわしくは等級は家族に引き継げる?親子・配偶者・同居の条件で紹介しています。

保険料の負担が重い時の考え方

見直しても保険料が家計に重く、『この車を持ち続けるべき?』と考える方もいるでしょう。

保険料や修理費の負担をきっかけに車を手放すことを考えるなら、下取りだけでなく、買取店に売る方法もあります。古い車でも値段がつくことがあるので、先に今の車の相場を知っておくと判断しやすくなります。

手放す時に決めること
  • 自動車保険は解約・中断証明書・車両入替のどれにするか
  • 下取りの金額と買取店の査定額を比べる
  • 次の車の料率クラスを型式で先に調べておく

保険の手続きは車を売ったら自動車保険はどうする?解約・中断・入替の選び方で紹介しています。

新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく

新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。

『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。

手放し方の選択肢

今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。

納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。

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多くの人は、新しい車を買うお店でそのまま下取りに出します。でもこれは、損をしやすい典型的なパターンなんです。

販売店も商売なので、下取りはできるだけ安く引き取りたいのが本音です。

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よくある質問

自動車保険が高い理由は何ですか?

等級・年齢条件と運転者の範囲・車の型式・補償の中身の組み合わせで保険料が決まり、さらに修理費や物価の上昇で料率が見直されているためです。

20等級なのに保険料が上がるのはなぜですか?

料率の改定や、乗っている型式の料率クラスの見直しで上がることがあります。何が変わったかは保険会社に聞いてみてください。

自動車保険が高い時、まず何を見直せばいいですか?

年齢条件と運転者の範囲が今の家族に合っているかを、最初に確かめるのがおすすめです。次に車両保険の金額やタイプ、特約の重なりを見てみましょう。

住んでいる地域で保険料は変わりますか?

参考純率の区分に地域は入っていません。地域で保険料を変えるかどうかは保険会社の商品によります。

まとめ

自動車保険が高いのは、等級・年齢条件と運転者の範囲・車の型式・補償の中身・修理費の上昇という5つの要素が重なっているからです。保険証券と車検証を見れば、どの要素が高くしているかを自分で探せます。

自分で変えられる要素から見直し、同じ補償で見積もりを比べてみてください。相場の考え方は自動車保険の相場はいくら?年間・月額の平均と自分の目安、自動車保険全体の仕組みは自動車保険とは|任意保険の補償と選び方をやさしく解説で紹介しています。

この記事の要点
  • 保険料は補償ごとの保険料の合計で、区分ごとに上下する
  • 高くする要素は等級・年齢条件・型式・補償の中身・修理費の上昇
  • 型式のクラスや料率の改定で、無事故でも上がることがある
  • 自分で変えられる年齢条件・運転者・補償から見直す
  • 同じ補償の条件で見積もりを比べる
自動車保険ナビ

自動車保険ナビ 編集部

自動車保険(任意保険)の補償と特約、等級の仕組み、保険料の決まり方、見積もりと乗り換え、事故の時の流れ、車を買い替える・売る・手放す時の保険の扱いまで、公的機関や業界団体の公開情報をもとにまとめている情報サイトです。 公式サイト

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