当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。
保険料の請求を見て、『みんな本当に任意保険に入っているの?いらない気もするけど…』と考えたことがある方もいるはずです。
結論から言うと、自動車保険の加入率は、任意保険(共済を除く)の対人賠償で75.4%、自動車共済も合わせると88.6%です(2025年3月末)。入っていない車もありますが、入らないと、事故の時の賠償や修理代を自分で払うことになります。
確かめる順番は、まず加入率の数字の意味を知る、次に入らない時に自分で払うものを見る、最後に自分に何が必要かを保険証券で確かめる、です。
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自動車保険の加入率はどれくらい?
損害保険料率算出機構の資料では、2025年3月末の任意自動車保険(共済を除く)の普及率は、対人賠償75.4%、対物賠償75.6%です。自動車共済を合わせた対人賠償の普及率は88.6%です。
『加入率って、いろんな数字を見かけるけど、どれが本当?』と迷いますよね。
数字がばらばらに見えるのは、共済を含むかどうかで変わるからなんです。統計の名前は「普及率」で、保有されている車の台数に対して、どれだけの台数が契約されているかを表しています。
| 2025年3月末 | 普及率 |
|---|---|
| 任意保険(共済を除く)の対人賠償 | 75.4% |
| 任意保険(共済を除く)の対物賠償 | 75.6% |
| 自動車共済の対人賠償 | 13.2% |
| 共済と保険を合わせた対人賠償 | 88.6% |
| 共済と保険を合わせた車両補償 | 54.9% |
前の年(2024年3月末)の任意保険の普及率は、対人75.5%、対物75.6%でした。ほぼ横ばいですね。
数字の見方の注意点
この統計の保有車両数には、原付や特定小型原付は含まれていません。また「人」ではなく「台数」で数えた数字です。
共済も合わせると、9割近い車が対人賠償の備えを持っています。裏を返すと、1割ほどの車は任意保険にも共済にも入っていない計算になります。
車両保険の加入率は半分ほど
相手への賠償に比べて、自分の車の補償(車両補償)の普及率はぐっと下がります。2025年3月末で、任意保険が47.4%、共済が7.5%、合わせて54.9%です。
| 補償(2025年3月末・共済と保険の計) | 普及率 |
|---|---|
| 対人賠償 | 88.6% |
| 車両補償 | 54.9% |
車両保険は、車の値段や家計の事情で付けない人も多い補償です。一方で、相手への賠償は多くの人が備えていることが分かりますよね。
車の種類や地域で加入率は違う?
加入率は、車の種類や都道府県によって差があります。乗用車は高めで、軽四輪の貨物車や二輪車は低めです。
同じ資料で、2025年3月末の任意保険(共済を除く)の対人賠償の普及率を車の種類別に見ると、次のとおりです。
| 用途・車種 | 対人賠償の普及率 |
|---|---|
| 自家用普通乗用車 | 83.2% |
| 自家用小型乗用車 | 78.4% |
| 軽四輪乗用車 | 77.9% |
| 自家用小型貨物車 | 80.8% |
| 軽四輪貨物車 | 56.8% |
| 二輪車 | 47.2% |
これは共済を含まない数字なので、共済に入っている車は別に数えられています。
都道府県でも差がある
共済と保険を合わせた対人賠償の普及率は、都道府県でも違います。資料の中の例では、富山県が92.7%、東京都が85.2%、沖縄県が80.4%です。
車両補償(共済と保険の計)は、岐阜県67.9%、愛知県65.1%、山梨県43.2%、沖縄県43.9%と、さらに差が開いています。

任意保険が無い時に自分で払うことになるもの
『自分は安全運転だし、入らなくても大丈夫かな』と思う方もいますよね。ただ、もらい事故のように、自分が気をつけていても事故は起こります。
任意保険がないと、自賠責の限度額を超えた相手への賠償、相手の車や物の修理代、自分や同乗者のケガ、自分の車の修理代を、すべて自分で払うことになります。相手との示談の交渉も自分でします。
| 自分で払う・自分でやること | 任意保険があれば | 任意保険がないと |
|---|---|---|
| 相手のケガ(自賠責の限度額まで) | 自賠責 | 自賠責 |
| 相手のケガ(限度額を超えた分) | 対人賠償 | 自分で払う |
| 相手の車・建物・ガードレールなど | 対物賠償 | 自分で払う |
| 自分や同乗者のケガ | 人身傷害など | 自分で払う(健康保険などは使える場合がある) |
| 自分の車の修理 | 車両保険(付けていれば) | 自分で払う |
| 相手との示談の交渉 | 保険会社に任せられる | 自分でする |
| 故障や事故の時のレッカー | ロードサービス(付いていれば) | 自分で業者を手配する |
国土交通省の説明では、自賠責の限度額は被害者1名あたり、ケガ120万円、死亡3,000万円です。物の損害は自賠責では払われません。

賠償の額は大きくなることがある
日本損害保険協会が紹介している判決例には、認定された損害額が5億2,853万円の人身事故(2011年判決・2009年の事故)があります。物の事故でも、店舗の損害で1億3,450万円(1996年判決)の例があります。
自賠責の限度額だけでは、こうした事故の賠償には足りません。対人・対物を無制限にするのが一般的なのは、このためです。
例えばこんな場面で考えてみると
駐車場でバックしていて、止まっていた車と後ろの壁にぶつけてしまった場面を考えてみましょう。けが人はいません。
この事故は物の損害だけなので、自賠責からは何も払われません。任意保険がなければ、相手の車の修理代も、壁の修理代も、自分の車の修理代も、すべて自分で払うことになります。
| この場面の費用 | 任意保険あり | 任意保険なし |
|---|---|---|
| 止まっていた車の修理代 | 対物賠償 | 自分で払う |
| 壁の修理代 | 対物賠償 | 自分で払う |
| 自分の車の修理代 | 車両保険(付けていれば) | 自分で払う |
| 相手との話し合い | 保険会社に任せられる | 自分でする |
もらい事故では示談交渉を任せられないことも
日本損害保険協会によると、自分にまったく過失がない事故では、自分の対人・対物賠償が使えないため、保険会社の示談交渉サービスも使えません。この場合は、自分で相手と話すか、弁護士に頼むことになります。
弁護士費用の特約に入っていれば、こうした場面の弁護士費用を補償してもらえることがあります。特約の名前や中身は保険会社によって違います。
自賠責にも入っていないと
任意保険とは別に、自賠責保険はすべての車に契約が義務付けられています。入らずに運転すると自賠法の罰則の対象になり、違反点数は6点で免許停止などの処分になります。
国土交通省によると、対人無制限の任意保険に入っていても、自賠責への加入は必要です。自賠責に入らずに事故を起こすと、任意保険は自賠責の限度額を超えた分しか払わず、限度額までは自分で払うことになります。
自動車保険は何が必要?最低限の考え方
最低限そろえておきたいのは、相手への賠償(対人・対物)です。そのうえで、自分や同乗者のケガ、自分の車、ロードサービスを、自分で払える額と相談しながら足していきます。
『自動車保険はいらない、とまでは言わないけど、何が必要なのかは知りたい』という方も多いはずです。必要性の高い順に並べてみました。
| 補償 | 必要性の考え方 |
|---|---|
| 対人賠償・対物賠償 | 賠償が大きくなりうるので、無制限が一般的 |
| 人身傷害 | 自分や家族のケガへの備え。家族の他の契約と重なりを確かめる |
| 車両保険 | 車の値段と、修理代を自分で払えるかで決める |
| 特約(弁護士費用など) | 家族の他の保険と重ならないか確かめて選ぶ |
| ロードサービス | 付いている契約が多い。中身は保険会社による |
自動車保険がいらないと言われる時
「自動車保険はいらない」と言われるのは、車両保険や特約のように、人によっては削っても困らない部分のことが多いです。相手への賠償の部分まで「いらない」と考えるのは、リスクが大きすぎます。
車両保険を外すかどうかは車両保険はいらない?外しても困らない人の条件、特約の選び方は自動車保険の特約一覧|いらない特約と必要な特約の見分け方で紹介しています。
家族の保険との重なりも確かめる
日本損害保険協会は「補償の重複」に注意を呼びかけています。例えば、同じ家族の2つの自動車保険にそれぞれ弁護士費用特約が付いている、火災保険と自動車保険の両方に個人賠償責任の特約が付いている、といった状態です。
保険金額が無制限の契約がある場合などは、もう一方の保険料が補償につながらない、いわば無駄払いになることもあります。家族の保険証券を並べて、重なっている所がないか見てみてください。
駆けつけサービスは必要か
ここでは、故障や事故の時に現場に来てくれるロードサービスのことを、駆けつけサービスとして考えます。国民生活センターは、自動車保険にはロードサービスが付いているケースが多いので、トラブルの時はまず契約している保険会社や代理店に問い合わせるよう呼びかけています。
同じ資料では、ネットで検索したロードサービス業者とのトラブルの相談が、2022年度は前年度の約3.3倍に増えたことも紹介されています。安い料金の表示を見て頼んだら、高額を請求された例もあります。
- 今の契約にロードサービスが付いているか
- 運んでもらえる距離や回数、無料の範囲(保険会社による)
- 連絡先の電話番号をスマホに登録しているか
- 家族も内容を知っているか
自動車保険に入る時の必要書類と流れ
『いざ入ろうと思っても、何を用意すればいいの?』と迷いますよね。日本損害保険協会によると、申し込みの時には、車の情報や記名被保険者の情報、前の契約の等級などを聞かれます。
加入の必要書類は、車検証、運転する人の免許証、乗り換えなら今の保険証券の3つを手元に置いておくと話が早く進みます。
| 聞かれること | 手元にあると早い物 |
|---|---|
| 車の情報(用途車種・登録番号など) | 車検証 |
| 記名被保険者の情報(氏名・免許証の色など) | 運転免許証 |
| 前の契約の等級・事故の有無 | 今の保険証券・更新案内 |
| ほかの自動車保険の契約 | 家族の保険証券 |
| 保険料の払い方 | 口座の情報やクレジットカード |
聞かれたことに事実と違う答えをすると、契約を解除されたり保険金が払われなかったりする場合があります。分からない所は、書類を見ながら答えましょう。
- 車検証・免許証・今の保険証券を用意する
- ほしい補償と運転する人の範囲を決める
- 見積もりを取り、内容を比べる
- 申し込み、意向と内容が合っているか確かめる
- 保険料を払い込み、保険証券を受け取る
保険料を払い込む前の事故は、約款上、保険金が払われないのが一般的です。補償を始めたい日に間に合うよう、早めに手続きしておきましょう。
初めて入る時の等級
初めて契約する時は、通常6等級から始まります。2台目以降の車の契約で一定の条件を満たすと、7等級から始められる場合もあります。
条件の1つに1台目の等級がありますが、何等級以上かは保険会社によって違います。家族で車を増やす時は、今の保険会社に条件を聞いてみてください。
補償が始まる時刻と満期の管理
日本損害保険協会によると、損害保険の保険期間は、多くの場合、初日の午後4時に始まり末日の午後4時に終わります。ただ、自動車保険では申込書に書いた時刻から始まる場合もあるので、納車の日などは時刻まで確かめておきましょう。
また、保険会社には満期を知らせる義務はなく、満期の管理は契約者の責任とされています。うっかり満期を過ぎると、その間は任意保険なしで走ることになるので、証券の満期日をカレンダーに入れておくと安心です。
満期日から一定の期間を過ぎても継続の手続きをしないと、新規の契約の扱いになり、等級の割引が受けられなくなります。気づいたらすぐに保険会社に連絡してみてください。
入り方の詳細は自動車保険の入り方|申し込みの流れと必要なもので紹介しています。
よくある相談:自動車保険の加入率で気になる声
ネットの相談サイトに寄せられている、自動車保険の加入率にまつわる声から、よく見られるものを要約して紹介します。
相談1 任意保険の加入率は6割と聞いたけど本当?
任意保険の加入率は6割だと聞いたが本当か、入っていない人は事故の時の賠償をどうするのか、という相談です。
損害保険料率算出機構の資料では、2025年3月末の任意保険(共済を除く)の対人賠償の普及率は75.4%、共済を合わせると88.6%です。6割という数字は、車の種類や共済を含むかどうかで見え方が変わった可能性があります。
入っていない人が事故を起こすと、自賠責の限度額を超えた分や物の損害は、加害者が自分で払うことになります。払う力がないと、被害者が十分な賠償を受けられないこともあります。
被害者は、加害者の自賠責の保険会社に直接請求することもできます(被害者請求)。ただ、払われるのは自賠責の限度額までで、それを超える分や物の損害は加害者に請求することになります。
相談2 相手が保険に入っていない可能性は高い?
都道府県によって加入率に差があるなら、事故の相手が保険に入っていない可能性も高いのでは、という相談です。
共済も合わせた対人賠償の普及率は9割近いので、相手が何の備えもない可能性は高くはありません。ただ、ゼロではないんです。
相手に十分な保険がない時の備えとして、自分の任意保険の人身傷害保険や無保険車傷害保険があります。ひき逃げや、相手が自賠責にも入っていなかった人身事故は、国の政府保障事業で救済されます。
- 自分の契約に人身傷害保険が付いているか
- 人身傷害で補償される家族の範囲はどこまでか
- 無保険車傷害保険が付いているか(人身傷害に含まれる契約もある)
- 車両保険で、相手が分からない事故も補償されるタイプか
車両保険の範囲を絞ったタイプでは、相手の車が確認できない当て逃げなどは補償されないことがあります。どのタイプかは証券で確かめてみてください。
相談3 自動車保険で最低限必要なのは何?
自動車保険で最低限何が必要なのか知りたい、という相談です。
最低限そろえたいのは、対人賠償と対物賠償です。どちらも無制限にしておくのが一般的です。
保険会社に相談する時は、こう聞くと話が早く進みます。
「対人と対物は無制限にして、そのほかの補償は外した場合と付けた場合で、見積もりを出してください」
保険料をきっかけに車を手放すことを考えたら
保険料や修理費の負担をきっかけに、車を手放すことを考える方もいますよね。その時は、下取りだけでなく買取店に売る方法もあります。
古い車でも値段がつくことがあるので、先に今の車の相場を知っておくと判断しやすくなります。手放す時は、保険を解約するか、中断証明書を取るか、車両入替にするかも決めておきましょう。選び方は車を売ったら自動車保険はどうする?解約・中断・入替の選び方で紹介しています。
新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく
新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。
『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。
今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。
納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。
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ポイントは「今の車をどう手放すか」です。
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販売店も商売なので、下取りはできるだけ安く引き取りたいのが本音です。
- まず、控えめな下取り額を提示される
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よくある質問
自動車保険の加入率はどれくらいですか?
損害保険料率算出機構の資料では、2025年3月末の任意保険(共済を除く)の対人賠償の普及率は75.4%です。自動車共済も合わせると88.6%になります。
任意保険に入らないと罰則はありますか?
任意保険に入らないこと自体に罰則はありません。罰則があるのは、法律で義務になっている自賠責保険に入らずに運転した場合です。
自動車保険は何が必要ですか?
最低限そろえたいのは、相手への賠償にあたる対人賠償と対物賠償です。そのうえで、人身傷害や車両保険、ロードサービスなどを、自分で払える額と相談して選びます。
自動車保険の加入に必要な書類は何ですか?
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まとめ
自動車保険の加入率は、任意保険(共済を除く)の対人賠償で75.4%、共済を合わせると88.6%です(2025年3月末)。入っていない車もありますが、入らないと、相手への賠償や修理代を自分で払うことになります。
任意保険の中身は任意保険とは|車の任意保険に入る意味と補償の中身、全体像は自動車保険とは|任意保険の補償と選び方をやさしく解説にまとめています。
- 加入率(普及率)は任意保険の対人で75.4%、共済を合わせて88.6%
- 車の種類や都道府県で加入率に差がある
- 任意保険がないと賠償・修理・示談を自分で引き受ける
- 最低限そろえたいのは対人賠償と対物賠償
- 加入には車検証・免許証・今の保険証券を用意する




