当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。
長く乗ってきた車を廃車にすると決めた。そんな時に『自動車保険って、廃車にしたら勝手に終わるの?』と迷う方も多いはずです。
結論から言うと、廃車にしても自動車保険は自動では終わりません。解約しないと契約は続き、保険料も払い続けることになります。次に車に乗る予定があるなら、解約ではなく中断証明書で等級を残す方法もあります。
この記事では、廃車の手続きと任意保険・自賠責の解約の順番、等級の残し方、返金の考え方を時系列で見ていきます。
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廃車にしても自動車保険は解約しないと続く
廃車にした車の任意保険は、自分で解約の手続きをしない限り終わりません。日本損害保険協会も、車が無くなって補償が要らないなら解約の手続きが必要だと説明しています。次の車の予定があるなら、解約と一緒に中断証明書を取れるか確かめましょう。
『車がもうないんだから、保険も自然に消えるんじゃないの?』と思いますよね。
実は、自動車保険には人身傷害保険や他の車を運転した時の補償など、車そのもの以外にかかる補償も入っています。そのため、車が全損になったからといって契約が自動で失効するとは考えにくい、と日本損害保険協会は説明しているんです。
自動車保険を廃車で解約しないとどうなる?
解約しないまま放っておくと、次のようなことが起きます。
- 口座振替やカードで、保険料の引き落としが続く
- 分割払いの契約では、全損事故の後でも分割の保険料が引き落とされることがある
- 中断証明書の手続きの期限を過ぎて、等級を残せなくなるおそれがある
分割払いの契約について、日本損害保険協会は、車が全損事故になっても保険料が全額払われるまで契約は当然には終わらず、分割保険料が引き落とされることがあると説明しています。
『廃車にしたのに、まだ保険料が引き落とされている』と後から気づく方も少なくありません。廃車を決めたら、保険の手続きも同じ日に予定に入れておきましょう。
| 廃車の後の任意保険 | 起きること |
|---|---|
| 解約する(中断証明書なし) | 保険料の支払いは止まるが、等級は途切れるのが基本 |
| 解約して中断証明書を取る | 保険料の支払いは止まり、条件を満たせば等級を残せる |
| 解約しないで放っておく | 保険料を払い続け、中断の手続きの期限を過ぎるおそれも |
車がない状態で契約を続けられるかどうかは、保険会社・契約によって違います。補償が要らないなら、解約と中断のどちらにするかを決めて手続きするのがすっきりします。
まず確かめる順番
- 保険証券で、等級・満期日・払い方(一括か分割か)を見る
- 次に車に乗る予定があるかを考える(ある・ない・未定)
- 廃車の方法(一時抹消か、解体して永久抹消か)と日程を決める
- 任意保険の保険会社に、解約か中断か、手続きの日を相談する
- 抹消登録が済んだら、自賠責の解約を保険会社(共済)の窓口で行う

廃車の手続きと保険の解約・中断のタイミングを時系列で合わせる
廃車の時に迷いやすいのが、「保険の解約はいつするか」ですよね。
結論から言うと、任意保険は「もうその車を運転しない日」以降に、自賠責は「抹消登録が済んだ後」に手続きするのが基本です。順番を時系列で並べてみました。
| 時期 | 車の手続き | 保険の手続き |
|---|---|---|
| 廃車を決めた時 | 廃車の方法と業者を決める | 保険会社に解約か中断かを相談 |
| 車を引き渡すまで | 引き渡しの日まで運転することも | 任意保険は残しておく |
| 引き渡し・解体 | 引取業者に車を渡す | 運転しなくなった日を解約日の目安に |
| 抹消登録 | 一時抹消、または解体後に永久抹消 | 中断証明書の発行に使う書類がそろう |
| 抹消登録の後 | 登録事項等証明書などを受け取る | 自賠責の解約を保険会社の窓口で |
| その後 | 次の車を買う時 | 中断証明書を使って新しい契約 |

任意保険は「運転しなくなった日」まで残す
『廃車を決めたら、すぐ解約したほうが得?』という方もいますよね。
ただ、解体工場や引取業者まで自分で運転して持っていく場合は、その日まで補償が必要です。先に解約してしまうと、最後の運転が補償のない状態になってしまいます。
「来週の土曜に、自分で引取業者まで運転して持っていきます」
「では、解約日はその翌日以降にして、中断証明書も一緒に手続きしましょうか」
保険会社にはこんなふうに、最後に運転する日を伝えて相談すると、解約日を決めやすくなります。
- 車を最後に運転する日はいつか
- 引取業者が車を取りに来るのか、自分で持っていくのか
- 分割払いなら、残りの保険料の扱いはどうなるか
- 中断証明書を取るなら、解約と同時に申し込めるか
廃車の方法で、手続きの流れが変わる
廃車には、大きく分けて一時抹消と永久抹消(解体)があります。
| 廃車の方法 | どんな時に | 保険で関わること |
|---|---|---|
| 一時抹消登録(普通車) | しばらく乗らないが、また使うかもしれない | 抹消登録の書類で中断証明書や自賠責の解約ができる |
| 永久抹消登録(普通車) | 解体して二度と使わない | 解体の報告が記録されたことを知った日から15日以内に抹消登録 |
| 軽自動車の一時使用中止・解体返納 | 軽自動車の場合 | 窓口は軽自動車検査協会 |
使い終わった車を解体する時は、自動車リサイクル法で、所有者は引取業者に引き渡すことになっています。
一時抹消した車にまた乗る時
『一時抹消にしておけば、またすぐ乗れるんでしょ?』と思う方もいますよね。
一時抹消した車に再び乗るには、中古車として新しく登録する手続きが必要です。抹消で車検も無効になるので、登録の前に検査を受けます。ナンバーがないので公道は走れず、運ぶ時はキャリアカーを使うか、仮ナンバー(臨時運行許可番号標)を付けることになります。
- 本当にまた乗る予定があるか、手放すほうが合っていないか
- 再び乗る時の検査や登録の手間をかけられるか
- 任意保険は、中断証明書で等級を残しておくか
普通車は抹消登録をすると、翌月以降の分の自動車税が月割で戻ります。軽自動車には月割の還付はありません。自動車重量税の還付は、車検の残りが1か月以上あって、永久抹消(または解体の届出)と同時に申請する必要があり、後からは申請できません。
自賠責は抹消登録の後、保険会社の窓口で解約する
自賠責保険は強制保険なので、解約できるのは抹消登録をした時などに限られています。
日本損害保険協会によると、自賠責の解約は代理店ではできず、保険会社(共済)の窓口で行います。
| 自賠責の解約で必要なもの | 内容 |
|---|---|
| 解約承認請求書 | 保険会社(共済)の所定の書類 |
| 自賠責保険の証明書 | 車に備え付けていたもの |
| 本人確認書類 | 契約者本人のもの |
| 解約の理由が分かる書類 | 廃車なら登録事項等証明書など |
『抹消登録をすれば、自賠責も自動で解約されるよね』と思いがちですが、そうではありません。解約日は抹消登録をした日ではなく、窓口に書類を出して申し出た日になります。
廃車で等級はどうなる?中断証明書で残す方法
廃車で気になるのが、せっかく育てた等級ですよね。
廃車で任意保険を解約すると、そのままでは等級が途切れてしまいます。次に車に乗る可能性が少しでもあるなら、解約と一緒に中断証明書を取れるか確かめておきましょう。
中断証明書(中断特則)とは
日本損害保険協会の説明では、廃車・譲渡・リースの返還などでやむを得ず契約を中断する時、一定の条件を満たせば、中断後の新しい契約に中断前の等級を引き継げます。これを中断特則と呼び、その証明に使うのが中断証明書です。
| 項目 | 一般的な説明 |
|---|---|
| 手続きの期限 | 一般的に解約日から13か月以内(または5年以内など) |
| 必要な書類の例 | 中断証明書発行依頼書、保険証券、抹消登録証明書など廃車が分かる資料 |
| 引き継げる期間・等級 | 国民生活センターの資料では、一般的に最長10年・7等級以上 |
条件や書類は保険会社によって違います。「自分の等級で中断証明書を取れますか」と、解約の前に聞いてみてください。
中断証明書を取った後に覚えておきたいこと
中断証明書は、次の車を買って新しく契約する時に使います。何年も先になることもあるので、どこにしまったか分からなくならないようにしておきたいですよね。
日本損害保険協会には、中断前の契約内容を保険会社の間で確かめる制度もあります。廃車・譲渡・リースの返還・車検切れ・海外渡航などで中断した契約の等級を、新しい契約に正しく当てはめるための仕組みです。
- 証明書を保険証券と一緒に、分かる場所に保管する
- 使える期限がいつまでか、カレンダーやメモに残す
- 次の車を買う時に、新しい保険会社に中断証明書があると伝える
廃車して解約した後の等級の流れ
| 廃車した後の選び方 | 次に車を持つ時の等級 |
|---|---|
| 中断証明書を取って解約 | 条件を満たせば、中断前の等級で新しく契約 |
| 中断証明書を取らずに解約 | 前の等級は引き継げず、新しい契約扱い(原則6等級)になるのが基本 |
| 次の車にすぐ車両入替 | 今の等級のまま次の車へ |

『1回事故で下がった等級なら、廃車で解約すればリセットされる?』と考える方もいるかもしれません。
ただ、保険会社や共済の間には、1〜5等級などの低い等級や事故の有無を引き継ぐための情報交換の制度があります。解約したからといって、下がった等級がなかったことになるわけではないんです。
中断証明書の条件は車を売る・手放す時の中断証明書|等級を残す手順と期限でくわしく紹介しています。
事故や水没で廃車になる時は、順番に注意
事故や水没で車が全損になり、廃車にすることもありますよね。
車両保険を付けていれば、修理できない時や修理費が協定保険価額以上になる時は、協定保険価額が支払われます。全損の場合は、免責金額(自己負担額)を差し引かずに支払われます。
保険金の請求と解約の順番、廃車の手続きを進めてよい時期は、事故の状況や契約によって違います。廃車や解約を進める前に、まずは保険会社に連絡して確かめてください。
車が水没したら車両保険は使える?補償と修理か手放すかの判断も参考にしてみてください。
任意保険を廃車で解約したら、返金はある?
『解約したら、残りの期間の保険料は戻ってくるの?』と気になりますよね。
任意保険の返金
日本損害保険協会の説明では、保険期間の途中で解約すると、残りの期間に応じて保険料が戻ります。ただし、保険会社の経費に充てる部分が差し引かれる場合があり、残りの期間の分がすべて戻るとは限りません。
例えば、1年契約の一括払いで6か月後に解約しても、半分が戻るとは限らないとされています。計算方法は保険会社が決めているので、解約の前に「今日解約したらいくら戻りますか」と聞いてみてください。
返金を受け取るのは契約者
日本損害保険協会の説明では、契約を解約する権利と、戻ってくる保険料を受け取る権利を持つのは契約者です。
『親名義の契約で、運転していたのは自分』という場合は、契約者である親から解約の手続きをすることになります。誰が契約者かは、保険証券の契約者欄で確かめてみてください。
自賠責の返金
自賠責保険も、解約すると保険料が戻る場合があります。
| 自賠責の返金のポイント | 内容 |
|---|---|
| 戻る金額 | 保険会社の手数料や保険期間を考えた額 |
| 残りの期間が1か月未満 | 返金はない |
| 解約日 | 窓口に書類を出して申し出た日 |
具体的にいくら戻るかは、自賠責の保険会社(共済)に確かめてみてください。
- 抹消登録の後、自賠責の解約を忘れて返金の機会を逃す
- 窓口に行くのが遅れて、残りの期間が1か月未満になる
- 任意保険の返金を、残りの月数で単純に計算して当てにする
廃車にする前に、今の車の手放し方を考える
廃車を考えている時こそ、一度立ち止まってみませんか。
『もう古いし、値段なんてつかないよね』と思って廃車を選ぶ方も多いですが、手放し方は廃車だけではありません。
- 年式が古い車や走行距離が多い車でも、値段がつくことがある
- 下取りだけでなく、買取店の査定額も比べられる
- 名義変更の手続きを店が代わりに進めることが多い(店ごとに違う)
- 動かない車や、修理しても乗らない車で選ばれる
- 抹消登録や解体の手続きが必要になる
- 抹消登録の書類で、中断証明書や自賠責の解約を進められる
車両保険の保険料が車の値段につり合わなくなったことをきっかけに、手放すことを考える人もいます。全損や水没の時は、修理するか手放すかを比べることになりますよね。
どの方法にするにしても、複数の店の査定額を比べると相場が分かり、判断しやすくなります。査定額は車の状態や店によって違うので、決めつけずに比べてみてください。
- 次の車をすぐ買うなら、車両入替にする
- しばらく車を持たないなら、中断証明書を取って解約する
- 二度と車を持たないなら、解約して自賠責も解約する
売る時の保険の手続きは、車を売ったら自動車保険はどうする?解約・中断・入替の選び方で見ていきます。古い車を乗り続けるか迷っている方は、古い車の自動車保険|保険料と乗り続けるか手放すかの考え方も参考にしてみてください。
よくある相談:廃車と任意保険の解約の声
ネットの相談サイトに寄せられている、廃車と自動車保険の声から、よく見られるものを要約して紹介します。
相談1 廃車で解約したけれど、等級は残せる?
車を廃車にして自動車保険を解約した。しばらく車を買う予定はないが、等級を残しておけるか、という相談です。
中断証明書は、一般的に解約日から13か月以内(または5年以内など)に手続きすれば発行してもらえる場合があります。すでに解約していても、期限内なら間に合うことがあります。
解約した保険会社に「中断証明書を発行してもらえますか」と連絡してみてください。抹消登録証明書など、廃車が分かる書類を手元に置いておくと話が早く進みます。
相談2 廃車にしたら、残りの保険料は返してもらえる?
車を廃車にした時、自賠責と任意保険の満期までの残りの保険料は返ってくるか、という相談です。
任意保険も自賠責も、解約すれば保険料が戻る場合があります。ただ、どちらも残りの月数の分がそのまま戻るとは限りません。自賠責は残りが1か月未満なら返金がありません。
相談3 廃車にする前に、任意保険は解約しないほうがいい?
車を廃車にする前に、任意保険は解約しないでおいたほうがいいのか、という相談です。
廃車にする車を最後まで運転するなら、その日までは残しておくのが安心です。一方で、廃車にした後も解約しないままだと保険料を払い続けることになるので、運転しなくなった日を目安に手続きしましょう。
新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく
新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。
『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。
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よくある質問
廃車にしたら、自動車保険は自動で解約されますか?
自動では解約されません。任意保険は、車が無くなって補償が要らないなら自分で解約の手続きが必要です。自賠責も、抹消登録の後に保険会社(共済)の窓口で手続きします。
廃車にすると等級はどうなりますか?
解約するだけだと、次に契約する時に前の等級を引き継げないのが基本です。次に車に乗る予定があるなら、中断証明書を取れば条件を満たした場合に等級を残せます。条件は保険会社によって違います。
任意保険の解約日はいつにすればいいですか?
廃車にする車を最後に運転する日以降にするのが基本です。引取業者まで自分で運転するなら、その日まで補償を残しておきましょう。
任意保険を解約すると、返金はいくらありますか?
残りの期間に応じて戻るのが基本ですが、保険会社の経費に充てる部分が差し引かれる場合があります。計算方法は保険会社が決めているので、解約の前に金額を聞いてみてください。
自賠責の解約は代理店でできますか?
できません。自賠責の解約は、契約している保険会社(共済)の窓口で行います。解約日は窓口に書類を出して申し出た日になります。
まとめ
廃車にしても自動車保険は自動では終わらないので、自分で解約の手続きが必要です。
保険証券で等級と払い方を見て、次の車の予定を考え、運転しなくなった日を目安に解約する。次に乗る可能性があるなら中断証明書を取り、抹消登録の後は自賠責の解約も窓口で済ませておきましょう。
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