当サイトは日本損害保険協会・損害保険料率算出機構・国土交通省・金融庁など公的機関や業界団体の公開情報をもとに編集部が独自に執筆しています。特定の保険会社・保険商品を勧めるものではありません。補償の内容・特約・保険料・等級の扱い・手続きは保険会社や契約によって異なり、制度は改定されることがあります。実際の補償や条件は、ご契約の保険会社・代理店の約款や重要事項説明書で確認してください。記事内には広告を含む場合があります。
車を売ることになって、『任意保険の等級、せっかく上げてきたのにもったいない』と感じている方も多いはずです。
結論から言うと、車の売却や廃車でしばらく車を持たないなら、任意保険を解約する時に中断証明書を取っておくと、等級を次の契約まで残せることがあります。ポイントは、手放す前に保険会社へ条件を聞き、手放したことが分かる書類を店からもらっておくことです。
確かめる順番は、保険証券で等級と満期日を見る、保険会社に中断の条件と書類を聞く、売り先や廃車業者に書類を頼む、です。
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車を売る時、任意保険の中断で等級を残せる
車売却で任意保険を中断するとは、保険を解約しつつ、等級の記録を中断証明書として残しておくことです。仕組みの名前は「中断特則」で、一定の条件を満たせば、あとで結ぶ新しい契約にその等級を引き継げます。
『車を売ったら、保険はただ解約するしかないと思っていた』という方もいますよね。
ただ解約するだけだと、次に車を持った時は新規の契約になり、通常6等級から始まります。中断証明書があれば、何年か空いても中断前の等級から始められる可能性があるんです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 仕組みの名前 | 中断特則 |
| 対象になる事由 | 廃車、譲渡、リース業者への返還、車検切れ、海外渡航など |
| 手続きの期限 | 一般的に解約日から13か月以内(または5年以内など) |
| 等級の条件 | 一般的に7等級以上とされる(保険会社による) |
| 残せる期間 | 一般的に最長10年とされる(保険会社による) |
| 発行先 | 今契約している保険会社 |
「7等級以上・最長10年」は、国民生活センターの「国民生活」誌に載っている一般的な説明です。日本損害保険協会のページには等級や年数の条件までは書かれていないので、実際の条件は保険会社に確かめてください。
中断と車両入替、どちらを使う?
車を売ってすぐ次の車に乗るなら、中断ではなく車両入替を使うのが基本です。今の契約を新しい車に移すので、等級も補償も続きます。
売ってから次の車まで間が空く、または当分持たない、という時に使うのが中断です。
| 手放した後の予定 | 使う手続き | 等級 |
|---|---|---|
| すぐ次の車に乗る | 車両入替 | そのまま続く |
| しばらく車を持たない | 中断証明書 | 中断前の等級を残す |
| もう車は持たない | 解約 | 残らない |
買い替えの手続きは車を買い替えたら自動車保険は?車両入替の手続きと等級で紹介しています。
売却・廃車の日から逆算する、中断証明書のスケジュール
中断証明書で一番多い失敗は、書類のもらい忘れと、中断の話をしないまま解約することです。手放す日から逆算して、前・当日・後にやることを決めておきましょう。
『何から始めればいいの?』と迷ったら、この時間軸で考えてみてください。

| 時期 | やること | 注意点 |
|---|---|---|
| 手放す前(売り先を決める頃) | 証券で等級・満期日を確かめ、保険会社に中断の条件を聞く | 自分の等級で中断できるかを先に確認 |
| 売る契約をする時 | 譲渡や抹消が分かる書類を後で出してもらえるか店に確かめる | 店ごとに出せる書類が違う |
| 引き渡しの日 | この日を解約日にする | 引き渡すまでは運転する可能性がある |
| 名義変更・抹消の後 | 店から書類を受け取る | 届くまで時間がかかることがある |
| 解約日から一般的に13か月以内 | 保険会社に中断証明書の発行を依頼する | 期限は保険会社による |
| 証明書が届いた後 | 次に車を持つ日まで保管する | 有効期間を確かめておく |
手放す前にやること
まずは保険証券で、今の等級と満期日を見ておきます。等級が低いと中断の条件に合わないこともあるので、保険会社に早めに聞いておきましょう。
電話ではこう伝えると話が早く進みます。
「車を売ることになりました。任意保険を中断して中断証明書を取りたいです。売った後にどんな書類が必要ですか」
引き渡しの日に解約日を合わせる
解約日は、車を店に引き渡す日に合わせるのが基本です。引き渡す前に解約すると、店まで運転する間に補償がない、ということも起こります。
反対に、引き渡しから時間をあけて解約すると、乗らない車の保険料を払うことになります。引き渡しの日時が決まったら、保険会社に伝えておきましょう。
手放した後にやること
名義変更や抹消の手続きは、店が代わりに進めてくれることが多いです。終わったら、その事実が分かる書類を受け取ります。
書類がそろったら、保険会社に中断証明書の発行を依頼します。日本損害保険協会は、一般的に解約日から13か月以内(または5年以内など)の手続きが必要と説明しています。
「そのうちやろう」と思っているうちに期限を過ぎてしまうと、中断証明書を出してもらえないことがあります。書類が届いたら、その週のうちに依頼してしまうのが安心です。
例えばこんな場面で考えてみると
18等級で無事故の人が、転勤で車を買取店に売り、2年後に戻ってきて車を買い直すとします。
売る前に保険会社へ条件を聞き、引き渡しの日に解約、名義変更が終わったら書類をもらって中断証明書を依頼します。2年後は、条件を満たせば18等級から新しい契約を始められる可能性があります。
中断証明書を取らずに解約だけしていた場合は、2年後は新規の契約になり、通常6等級からです。等級は事故がなければ1年に1つずつしか上がらないので、この差は大きいですよね。
| 等級(継続・無事故) | 割増引率の例 |
|---|---|
| 新規6等級 | プラス3% |
| 10等級 | マイナス46% |
| 18等級 | マイナス56% |
| 20等級 | マイナス63% |
この表は、損害保険料率算出機構の参考純率で2021年に見直された例です。実際の割引率は保険会社によって違い、その後に変わったかは公表資料では確かめられていません。
次に車を持った時の再開
次に車を持った時は、新しい契約の申し込みで中断証明書を出します。再開の条件は保険会社によって違うので、中断する時に聞いておくと安心です。
再開する時の条件、例えば同じ記名被保険者であることなどは、公的な資料では決まっていません。
『家族の車で使えるの?』『別の保険会社でも使える?』といった疑問は、中断証明書を出した保険会社と、新しく契約する保険会社の両方に確かめてみてください。
- 中断証明書の有効期間が切れていないか
- 新しい車の記名被保険者は誰か
- 新しい保険会社で中断証明書を使えるか
- 新しい車の契約を始める日
再開の手順は中断証明書で保険を再開する手順|等級・期間・新しい車でくわしく紹介しています。
中断証明書に必要な書類と、店にもらう物
日本損害保険協会の説明では、中断証明書の手続きには、中断証明書発行依頼書、保険証券、抹消登録証明書など、廃車・譲渡・返還などが確認できる資料が必要です。売却なら譲渡が、廃車なら抹消が分かる書類を店からもらいます。
『買取店に何を頼めばいいの?』というのは、知恵袋でもとても多い相談です。

| 手放し方 | 保険会社に出す主な物 | 店や業者にもらう物の例 |
|---|---|---|
| 買取店に売った | 発行依頼書、保険証券 | 譲渡が分かる書類(名義変更後の車検証の写しなど) |
| 下取りに出した | 発行依頼書、保険証券 | 譲渡が分かる書類 |
| 廃車にした | 発行依頼書、保険証券 | 抹消登録が分かる書類 |
| 家族・知人に譲った | 発行依頼書、保険証券 | 名義変更が分かる書類 |
細かい書類は保険会社によって違います。保険会社によっては、名義変更後の車検証の写しや登録事項等証明書を求められることもあるようです。
- 保険会社が求める書類の名前をメモしたか
- 名義変更や抹消の手続きをいつ終える予定か
- 書類を郵送してもらえるか、取りに行くか
- 売買の契約書の控えを受け取ったか
売買契約書だけで足りる?
『売った時の契約書があれば、それで取れるのでは』と思いますよね。
契約書で足りるかどうかは、保険会社の扱いによります。名義が変わったことを確かめる書類を求められることもあるので、契約書の控えは取っておきつつ、保険会社に何が必要かを聞いてみてください。
家族や知人に譲った時
家族や知人に車を譲った時も、譲渡として中断の対象になることがあります。名義変更が終わったことが分かる書類を、譲った相手から受け取っておきましょう。
同居の家族に譲る場合は、中断ではなく、記名被保険者や契約者を変える方法が選べることもあります。どちらが合うかは保険会社によって違うので、譲る前に聞いてみてください。名義の変え方は車の名義変更と自動車保険|契約者・記名被保険者・所有者の変え方で紹介しています。
中断証明書を頼むのを忘れていた時
解約の連絡だけして、中断証明書の話をしていなかった、ということもありますよね。
その場合も、期限内なら後から発行を頼めることがあります。気づいた時点で保険会社に連絡し、解約日と手放した日を伝えて相談してみましょう。
廃車にする時の任意保険の中断と、自賠責・税金
廃車で任意保険を中断する時は、抹消登録が分かる書類が必要になります。あわせて、自賠責保険の解約と、税金の戻りの扱いも確かめておきましょう。
廃車には、解体して戻らない永久抹消と、登録をいったん止める一時抹消があります。どちらの場合も、中断証明書を取るなら抹消が分かる書類を保管しておきます。
| 項目 | 廃車の時の扱い |
|---|---|
| 任意保険 | 自分で解約する。中断するなら抹消の書類を出す |
| 自賠責保険 | 保険会社の窓口で解約。解約日は申し出た日 |
| 自賠責の戻り | 残りが1か月未満ならなし。全額は戻らない |
| 自動車税(普通車) | 抹消登録の翌月から月割で戻る扱い |
| 軽自動車税 | 月割で戻る扱いはない |
自賠責保険の解約は別の手続き
自賠責保険は任意保険とは別の契約です。抹消登録をしても自動で解約されないので、保険会社の窓口で手続きします。
代理店ではできず、解約承認請求書、自賠責保険証明書、本人確認書類、登録事項等証明書などが必要と説明されています。
永久抹消か一時抹消かで変わること
もう乗らない車を解体するなら永久抹消、しばらく置いておいて将来また登録するかもしれないなら一時抹消です。
永久抹消の時は、自動車重量税の還付も同時に申請する必要があり、あとから申請することはできません。廃車の手続きを業者に頼む時は、重量税の還付をどうするかも確かめておきましょう。
一時抹消した車にまた乗る時は、中古車として登録し直します。その時に新しく任意保険に入るなら、中断証明書が使えるかを保険会社に聞いてみてください。
名義変更では税金は戻らない
普通車を売って名義が変わった時は、自動車税の月割の還付はありません。年度の途中で売っても、その年度の1年分は前の所有者にかかります。
売る時期と税金の関係は、店との精算のしかたも含めて確かめておくと安心です。
今の車を手放すなら:下取りと買取店の考え方
車を手放す方法は、販売店の下取りだけでなく、買取店に売る方法もあります。保険の手続きを決めたうえで、売り方も比べておきましょう。
『下取りに出すのが一番楽だから』と考えている方も多いですよね。それも一つの方法です。
ただ、古い車や走行距離の多い車でも、買取店では値段がつくことがあります。複数の店の査定額を比べると、今の車のおおよその相場が見えてきます。
- 次の車の購入と手続きが一度で済む
- 納車の日まで今の車に乗れることが多い
- 店ごとに査定額が違うので比べられる
- 購入する店とは別に手続きが要る
売る時に知っておきたいこと
下取りは、次の車を買うことが前提の取引です。購入をやめれば、下取りも基本的に一緒に取りやめになります。
車の売却は、特定商取引法のクーリング・オフの対象ではありません。売る契約をする前に、条件をよく確かめておきましょう。
ローンが残っている車は、完済しないと売却や名義変更ができません。残りのローンを店が精算する流れもあるので、売る前に相談してみてください。
査定で事故歴や修復歴、水没したことがあるかを聞かれたら、正直に伝えましょう。伝えなかったり偽ったりすると、あとで減額や契約の解除を求められる可能性があると、国民生活センターも注意しています。
- 引き渡しの日と、その日まで運転するか
- 名義変更や抹消を店が代わりに進めてくれるか
- 中断証明書に使う書類を出してもらえるか
- ローンが残っている時の精算のしかた
- 自動車税や自賠責の扱いをどう精算するか
修理するか、手放すかで迷った時
『車両保険の保険料が、車の値段につり合わなくなってきた』と感じて、乗り換えを考える人もいます。
全損や水没のように大きく壊れた時は、修理するか手放すかを比べてみるのも一つです。名義変更の手続きは店が代わりに進めることが多いですが、店ごとに違うので確かめておきましょう。
売る時の保険の選び方の全体は車を売ったら自動車保険はどうする?解約・中断・入替の選び方で紹介しています。
車売却と中断証明でよくある相談
知恵袋で多く読まれている相談を要約して答えますね。
多いのは「売らないと中断証明は取れないのか」「買取店に何の書類を頼めばいいか」「解約の電話で売却先と売却日を聞かれた」の3つです。
相談1:中断証明は車を売らないと取れない?
「中断証明書を取りたいが、車を売却しないといけないのか」という相談です。閲覧数がとても多い相談でした。
日本損害保険協会の確認制度では、対象の事由として、廃車、譲渡、リース業者への返還、車検切れ、海外渡航などが挙がっています。売却は譲渡にあたりますが、それ以外の事由でも対象になることがあります。
車を手元に置いたまま、走れる状態で中断できるかは、保険会社によって扱いが違います。まずは自分の状況を伝えて聞いてみてください。
相談2:買取店に何の書類を頼めばいい?
「普通車を買取業者に売って中断証明書を取りたい。業者に何の書類を頼めばいいのか」という相談です。こちらもよく読まれていました。
答えは、保険会社が求める「譲渡が分かる書類」です。名義変更後の車検証の写しなどを求められることがあるので、先に保険会社に書類の名前を聞き、その名前をそのまま店に伝えるとスムーズです。
相談3:解約の電話で、売却先と売却日を聞かれた
「車を売ったので解約の連絡をしたら、売却先と売却日を聞かれた。なぜ必要なのか」という相談です。
売却日は解約日を決めるため、売却先は譲渡の事実を確かめるために聞かれることが多いです。中断証明書を取る時は特に、手放した日と相手が分かることが大事なんです。
相談4:売った後、新しい車が来るまで数か月空く
「今の車を売ってから、新しい車が届くまで数か月空く。その間の保険はどうするのか」という相談です。
間が空く場合は、中断証明書を取って、新しい車が来た時にその等級で入り直す方法が考えられます。新しい車の納車の日に合わせて車両入替を受け付けてくれる保険会社もあるので、両方の方法を聞いて比べてみてください。新車の時の手順は新車を買った時の自動車保険|納車日に間に合わせる手順と割引で紹介しています。
相談5:電話で中断を申し込んだけど、証明書を頼んでいなかった
「保険会社に電話で中断したいと伝えたが、証明書の発行までは頼んでいなかった。このままだとどうなるのか」という相談です。
手続きが解約だけで止まっていると、中断証明書が手元に届かないことがあります。証明書がないと、次の契約の時に等級を引き継ぐのが難しくなるおそれがあります。
『電話したから大丈夫』と思い込まず、発行の依頼まで済んでいるか、いつ届くかを保険会社に確かめておきましょう。
新しい車に乗り換える前に、今の車の手放し方も決めておく
新しい車への乗り換えを考えているなら、今の車をどうするかも先に考えておくと安心です。
『新しい車のことで頭がいっぱいで、そこまで考えていなかった』という方も多いですよね。
今の車は、購入する販売店での下取りのほかに、買取店に売る方法もあります。複数の会社に査定してもらうと、条件を比べたうえで決められます。
納車のタイミングと手放す時期をそろえておくと、車が無い期間もつくらずに済みます。
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ポイントは「今の車をどう手放すか」です。
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販売店も商売なので、下取りはできるだけ安く引き取りたいのが本音です。
- まず、控えめな下取り額を提示される
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中断証明書は廃車の時も取れますか?
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下取りに出した時も中断証明書は取れますか?
下取りも車を手放す譲渡にあたります。譲渡が分かる書類を販売店からもらって、保険会社に出してください。
中断している間に事故を起こしたら?
中断している間は任意保険の契約がないので、補償はありません。家族や知人の車を運転する時は、その車の保険で補償されるかを確かめてください。
まとめ
- 車の売却・廃車でしばらく車を持たないなら、中断証明書で等級を残せることがある
- すぐ次の車に乗るなら、中断ではなく車両入替が基本
- 解約日は車を引き渡す日に合わせる
- 売却なら譲渡、廃車なら抹消が分かる書類を店からもらう
- 手続きは一般的に解約日から13か月以内(または5年以内など)
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自動車保険の全体像は自動車保険とは|任意保険の補償と選び方をやさしく解説で紹介しています。




